関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文5)できる限りのことはした
鈴木氏はどう関係していたのか
東洋経済新報社:あともう1つ、すいません。実際、金品の授受というのが豊松さんと鈴木さんに集中していると、金額的にですね。実際これ、再稼働のためのこういったいろんな工事に伴って、期間的にもそういった時期に集中していると思うんですが、このフォレンジックの調査など、あるいは本人へのヒアリングなどを通じて、豊松さんがそういう便宜を供与したとかそういった、あるいは鈴木さんが便宜供与でどう関係してたのかっていうことについての調査結果というのはどうだったんでしょうか。 但木:もちろん豊松さんは、たくさんの部下を持っていますから関係していることはいっぱいあるんですけど。ただ、このときに額がなぜ上がっていったかは、先ほど説明した2つのことと、2つのことっていうのは1つは再稼働をどうしてもやってほしいという、で、それができる人は豊松さんだっていうすごいあれがあると思いますね。豊松さんへの依頼心っていうのか、そういうのはあると思うんです。 それからさっきも言ったように新規制基準で、例えばテロ対策のための工事っていうのもちゃんとやらなきゃいけないとか、今までになかったような工事が大掛かりに出てくるんですよ。そういう意味でもうけ分が多くなってくるわけですから、それに伴う増額分もあると思います。 それからもう1つは、これは推測でしかないんですが、体が弱ってきたことによって自分の支配力っていう、先ほど貝阿彌先生が言っておられましたけど、影響力というか支配力がだんだん弱まってくることについての不安感みたいなものも、その額が非常に大きくなっていくものですから、そういう精神的なものもあるのかなって、分かりませんよ、もう亡くなられちゃってるので聞くわけにいかないので。いろんなものが混じっているように私には思います。
どういう業者から誰が受け取っていたのか
貝阿彌:今の豊松さんがなんか指示したりということがあるのかと、ちょっと141ページを見ていただけますか。これは森山氏から塩浜工業を元請けにせよという要求があって、これは141ページの最後に書いているんですが、その要求は関電は断ったんですが、このフォレンジックのあれを見ていただくと一番この四角の最後に、豊松本部長、白井本部長代理からの指示。構内で、仮設でも。いったんはとにかく塩浜を元請けっていうのは断るといったものの、なんか塩浜に元請けで出せる工事はないかどうかチェックしておくことと、こういう指示があって、われわれの、直接そういう、明確に豊松氏の指示が出ているというのはここですね。 東洋経済新報社:すいません、もう1つだけ。実際に金品の授受のときに、森山さんに同席していた業者から金品を受け取っていたという事例もあるということですけど、それもう少しこの報告書の中の記述も含めて、どういう業者から誰が受け取っていたのかも含めて教えていただけますでしょうか。 司会:今の点ですけれども、業者から受け取っていたというところについては誰が原資なのかということを論じるところでございまして、95ページ、96ページ、97ページ辺りに本件取引先から直接金品を受領するケースというところで吉田開発から受領しているケース、あるいは柳田産業から受領しているケース、塩浜工業から受領しているケース、それぞれ具体的に時期や人、金額といったものを記載をしておりますし、別紙をご覧いただければというふうにも思いますが、別紙の、少し金品の受領の一覧が書いているところがあろうかというふうに思いますけれども、4-1-2-2という別紙がございまして、その中で提供先というところにご覧のとおり森山栄治というふうに書いてあるところもありますれば、それ以外の業者が具体的に書いてあるところもございます。そうした形で直接業者が渡していたという場合もあるんだということで、われわれが認定しているところでございます。