朝起きてから夜寝るまで「ホルモン」を味方につける理想的な行動パターンって?【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界⑧】
更年期の不調を少しでもやわらげるための、さまざまなホルモンのコントロール術を紹介してきたこの連載。そのまとめとして、ホルモンをうまくコントロールするための、一日の理想的なスケジュール例を内科医の工藤孝文さんに教えていただいたのでご紹介。毎日の生活で実践することで、体もメンタルも快適に過ごせるはず!
<朝>
◆7:00 起床 カーテンを開けて朝日を浴びる 朝起きたときは、朝日を浴びると“睡眠ホルモン”メラトニンの分泌が抑えられ、すっきり目覚めることができる。また、朝日を浴びると、それを合図に“幸せホルモン”セロトニンが分泌され、その約14~15時間後にセロトニンがメラトニンに変わり、眠気がもたらされる。夜に寝つきをよくするためにも、朝はカーテンを開けて朝日を浴びよう。 ◆7:30 朝食 卵や乳製品をとる 朝食では、牛乳、チーズなどの乳製品や卵をとるのがおすすめ。これらの食品にはトリプトファンという成分が含まれ、これがセロトニン&メラトニンの材料になり、夜に質のよい睡眠をもたらしてくれる。 ◆8:00 通勤 通勤を適度な運動の時間にする 通勤時は、ひと駅分歩いたり、ちょっと速めに歩くようにしたり、駅ではエスカレーターやエレベーターでなく階段を使うなどして、運動量を増やそう。脳の血流がよくなり、脳を覚醒させて集中力を高めるアドレナリンや、やる気を高めるノルアドレナリンなどのホルモンが分泌され、活動しやすい状態に。
<午前中>
◆9:00 仕事開始 1杯のコーヒーを飲む 仕事始めに、1杯のコーヒーを飲もう。コーヒーに含まれるカフェインには“快楽ホルモン”ドーパミンを増やす作用があるといわれているので、やる気が出て、仕事の効率がアップ。 ◆9:00~12:00 仕事上のトラブル発生 トラブルが起きたら、すぐに息抜きを 仕事でミスをした、交渉がうまくいかないなど、ストレスとなるようなことが起きると、交感神経が優位になって、“ストレスホルモン”のコルチゾールが分泌される。そのままにしておくと、筋肉が脂肪に変わりやすくなったり、吹き出物が増えたりしやすくなるので、そのままにせず、できるだけセロトニンやドーパミンを増やして副交感神経を高めて。セロトニンは、背すじを伸ばして腹式呼吸をしたり、口角を上げて笑顔を作ったりするだけでも増やせる。
【関連記事】
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界⑦】骨ホルモン「オステオポンチン」「オステオカルシン」を増やして若返り&免疫力アップ!
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界③】幸せホルモン「セロトニン」&愛情ホルモン「オキシトシン」を増やして、更年期のメンタル不調を軽くしよう
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界②】痩せホルモン「アディポネクチン」「インクレチン」を増やして、効率よくダイエット
- 【40代、50代】あなたの骨折リスクをチェック! 骨に関係する3つのホルモン「エストロゲン」「オステオカルシン」「オステオポンチン」の働きを解説
- 【更年期の不眠悩み】更年期には女性ホルモンだけでなく睡眠ホルモン(メラトニン)も減少することを知っていますか?