育成上手!? J1クラブ、アカデミー出身選手の総市場価値ランキング1~10位。選手が育っているクラブとは?
明治安田Jリーグの2024シーズンが2月23日に開幕した。J1リーグでアカデミー出身選手の総市場価値が最も高いのはどのクラブなのだろうか。今回はデータサイト『transfermarkt』が算出した最新版のJ1クラブ現役アカデミー出身選手の総市場価値をランキング形式で紹介する。※市場価値は2月27日時点。
●10位:川崎フロンターレ 監督:鬼木達 2023リーグ戦成績:8位(14勝8分12敗) アカデミー出身選手の総市場価値:245万ユーロ(約3.43億円) 最高額選手:脇坂泰斗(130万ユーロ/約1.82億円) 川崎フロンターレは、三笘薫、田中碧、板倉滉、三好康児など海外で活躍できる優秀な選手を数多く輩出してきた。レアル・ソシエダでプレーする久保建英もその一人で、小学校3年生からバルセロナの下部組織に加入するまでの約1年間を川崎Fのアカデミーで過ごしていた。 現在、同クラブに所属する選手のうち、アカデミー出身で市場価値が最高額となっているのがMF脇坂泰斗(130万ユーロ/約1.82億円)だ。2022年から中村憲剛氏が背負っていた背番号14をつけ、今季からはキャプテンも務める。公式戦通算206試合に出場している同選手は、今やクラブの象徴となりつつある。 脇坂の他に現在トップチームでプレーする下部組織出身選手は8人おり、22歳の宮城天の市場価値は2番目となる35万ユーロ(約4900万円)。23歳の山田新が30万ユーロ(約4200万円)で3番目、19歳の高井幸大が25万ユーロ(約3500万円)で4番目と将来有望な若手が名を連ねている。 アカデミーで育て、海外クラブへ輩出するなど育成という観点ではJリーグでもトップクラス。今後も優秀な若手の育成に期待がかかる。
●9位:北海道コンサドーレ札幌 監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ 2023リーグ戦成績:12位(10勝10分14敗) アカデミー出身選手の総市場価値:248万ユーロ(約3.47億円) 最高額選手:菅大輝(100万ユーロ/約1.4億円) 北海道コンサドーレ札幌は昨季リーグ3位となる56得点を記録したが、失点数はワーストタイの61だった。前半戦は撃ち合いになる試合が多く、得点力でカバーできていたが、8得点を決めていた金子拓郎が昨季途中に海外移籍。その穴は大きく、失点の多さも目立ち、12位でシーズンを終えた。 アカデミー出身選手の総市場価値は248万ユーロ(約3.47億円)で、今回のランキングでは9位に入った。25歳の菅大輝が100万ユーロ(約1.4億円)でチームトップ。同クラブのU-12チームから所属する生え抜きのFWは、2017年に正式にトップチームへ昇格した。幼い頃からプレーする同選手が、J1のタイトルを手にする日を心待ちにしているファンも多いだろう。 アカデミー出身者の市場価値でチーム2番目となったのは、30歳の荒野拓馬(50万ユーロ/約7000万円)だ。札幌一筋の同選手は、クラブ通算361試合に出場しており歴代3位。3番目は28歳の深井一希で35万ユーロ(約4900万円)となっている。 J1ではまだタイトルを手にしていない札幌だが、幼少の頃から在籍する生え抜き選手たちと共にトロフィーを掲げる時が来るだろうか。