育成上手!? J1クラブ、アカデミー出身選手の総市場価値ランキング1~10位。選手が育っているクラブとは?
●8位:FC東京 監督:ピーター・クラモフスキー 2023リーグ戦成績:11位(12勝7分15敗) アカデミー出身選手の総市場価値:255万ユーロ(約3.57億円) 最高額選手:バングーナガンデ佳史扶(50万ユーロ/約7000万円) 首都・東京を本拠地とするだけに、FC東京には優秀な選手が集まりやすい。U-18チームの下にはU-15チームが2つ(深川、むさし)あり、両チームともに関東1部でプレーする関東屈指の強豪である。これまで渡辺剛や権田修一、橋本拳人などサッカー日本代表戦士も輩出してきた。 現在もトップチームでプレーする選手アカデミー出身者で最も市場価値が高いのは、22歳のバングーナガンデ佳史扶(50万ユーロ/約7000万円)だ。U-15深川出身で、2020年にトップチームへ正式昇格。各年代別のサッカー日本代表にも選ばれており、2023年のキリンチャレンジカップでA代表にも選出された。代表にとっても、FC東京にとっても期待の若手SBだ。 25歳のGK波多野豪も市場価値でバングーナガンデと並びトップタイ。昨季はレンタル移籍先のV・ファーレン長崎で主力として活躍し、今季も開幕戦のセレッソ大阪戦でゴールマウスを守った。今季は、同市場価値でチーム3番目となっている野澤大志ブランドンとの守護神争いにも注目だ。 現在トップチームでプレーするFC東京のアカデミー出身選手の総市場価値は255万ユーロ(約3.57億円)で、その数は13名。人数だけでいうと、J1では2位タイとなっている。
●7位:ヴィッセル神戸 監督:吉田孝行 2023リーグ戦成績:1位(21勝8分5敗) アカデミー出身選手の総市場価値:268万ユーロ(約3.75億円) 最高額選手:岩波拓也、佐々木大樹(80万ユーロ/約1.12億円) 昨季J1リーグ初優勝を飾ったヴィッセル神戸が、今回のランキングでは7位に入った。大迫勇也や武藤嘉紀、井手口陽介など元サッカー日本代表選手たちを獲得してきたが、育成にも定評があり、アカデミー出身の選手もトップチームで活躍している。 現在トップチームでプレーしている選手のうち、アカデミー出身で市場価値トップなのはDF岩波拓也(80万ユーロ/約1.12億円)だ。今季浦和レッズから神戸に復帰となった同選手は、2007年からアカデミーに在籍し、2012年にトップチームへ昇格となった。 岩波とともにトップタイに立ったのは24歳の佐々木大樹である。2018年にトップチームに昇格し、同年8月にブラジルのSEパルメイラスへ期限付き移籍。翌年9月に神戸へ復帰した。トップチーム全選手の市場価値を見ても、岩波と佐々木は大迫や井手口、酒井高徳らと並んで5位となっている。 その他、山川哲史が70万ユーロ(約9800万円)と上位3人の市場価値が高い。近年大型移籍も多いが、育成も成功しているクラブと言えるだろう。