配合コンサルタントとして活躍する坂上明大氏が重賞の血統傾向を徹底分析。出走予定馬の適性を査定し、好走馬をあぶり出す。ＧⅠ秋華賞は出走を予定している全馬をチェック！ 【評価は★５つが満点】 ※適性評価＝血統を中心に馬体や走法などから今回の条件との適性マッチ度を評価 ※素質評価＝血統、馬体、走法などから素質の高さを相対的に評価

＜秋華賞の血統傾向＞

オークス馬チェルヴィニアの評価は？

　昨年は前後半１０００メートル、６１秒９―５９秒２というスローペース戦になった秋華賞。ただ、２０２０年以前の１０年中７年は前傾ラップのハイペース戦で、本来の秋華賞は内回りコースのタフな競馬が基本となっています。それに耐えるには、ブライアンズタイムやグラスワンダー、Kingmamboといったハイペース戦に強い血統が必要で、３頭がいずれも持つGraustark＝His Majestyの増幅型も注目の配合パターンといえるでしょう。

アドマイヤベル

　母ベルアリュールⅡは芝のマイル以上の米仏ＧⅢを２勝しており、繁殖牝馬としても１７年ヴィクトリアマイル勝ち馬アドマイヤリードや２１年アルテミスＳ２着馬ベルクレスタなどを輩出。スワーヴリチャード産駒の本馬は手脚の長い芝中距離馬体形で、フランス血脈を豊富に持つだけにゆったりとしたペースで脚をタメる競馬が理想でしょう。 適性評価：★★★ 素質評価：★★★

クイーンズウォーク

　母ウェイヴェルアベニューは１５年ＢＣフィリー＆メアスプリントなどを制した短距離馬で、本馬の半兄には２０年朝日杯ＦＳ勝ち馬グレナディアガーズがいます。キズナ産駒の本馬は伸びの良い中距離馬体形に出ており、ストライドの伸びるフットワークからも末脚は世代屈指の素質馬。北米血脈主体のスピード血統でもあり、広いコースの高速馬場がピッタリでしょう。 適性評価：★★★ 素質評価：★★★★

クリスマスパレード

　母ミスエリカはダートの中距離路線を中心に活躍したBlame産駒。Blameの日本での代表産駒には１８年紫苑Ｓ３着馬ランドネがおり、馬力と機動力に優れた秋華賞とも合う種牡馬の１頭です。キタサンブラック産駒の本馬も母譲りの機動力を継続した配合形。ハイペース適性も高く、適性面については何の不安もありません。 適性評価：★★★★★ 素質評価：★★★★