債券は下落幅縮小、5年債入札が強い結果-米金利高や円安は重し
(ブルームバーグ): 10日の債券相場は下落幅を縮小。米国の長期金利上昇や円安が売り材料となる中、この日実施された5年国債入札が強い結果となり、先物中心に買い戻しが入っている。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは入札について、「午前に利回りが大きく上昇して強い結果になった」との見方を示した。日本銀行の利上げに対する見方がかなり錯綜(さくそう)しており、一部で利上げ観測の後退から買いを入れたとみる。
入札結果によると、最低落札価格は99円83銭と市場予想の99円81銭を上回り、小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は1銭と、前回の2銭から縮小した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.42倍と、昨年7月以来の高水準となった。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Hidenori Yamanaka