ランフォーヴァウV 福永師は自らセールで選んだ1頭で重賞2勝目/デイリー杯2歳S
<デイリー杯2歳S>◇9日=京都◇G2◇芝1600メートル◇2歳◇出走7頭 1番人気のランフォーヴァウ(牝、福永)が未勝利戦からの連勝で、重賞初制覇を飾った。中団追走から直線は早めに抜け出し、そのまま押し切った。勝ち時計は1分34秒7。今年開業の福永祐一調教師(47)は重賞2勝目。師自身がセールで選んだ馬でもあり、1週前倒しでの出走も功を奏した。今後は阪神JF(G1、芝1600メートル、12月8日=京都)が視野に入る。 ◇ ◇ ◇ 福永采配がビタッとハマった重賞制覇だ。 7頭立ての少頭数で、ランフォーヴァウと坂井騎手は中団のインで脚をためた。直線は内をすくって早めに抜け出し、ゴール前は2着馬の追い上げを半馬身しのいだ。初コンビだった鞍上は「少しテンションが上がりやすいところや、ここ2戦がゲートを出られていなかったのでそこを気をつけて。折り合いもすごく良かったですし、直線で抜ける脚も速かった。最後は詰め寄られましたが、完勝でした」と振り返った。 同馬は今年の千葉サラブレッドセールで、福永師自らが選んだ1頭。「走りが軽そうだった」と素質を見込んでいた師は、「自分で選んだ馬だったからね。ジョッキーが完璧にエスコートしてくれた」と安堵(あんど)した。当初は17日東京の赤松賞(1勝クラス、芝1600メートル)を予定していたが、頭数などを考慮して出走を1週前倒し。師の柔軟な決断も、大きな初タイトルにつながった。 今後は馬の状態を見ながら、順調なら年末のG1阪神JFが視野に入る。坂井騎手も「まだまだ幼さを残しながらも重賞を勝てましたし、順調にいってくれれば」と期待。福永厩舎初のG1タイトルがグッと近づく1勝となった。【奥田隼人】 ◆ランフォーヴァウ ▽父 ロードカナロア▽母 キネオダンサー(ディープインパクト)▽牝2▽馬主 窪田芳郎▽調教師 福永祐一(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 3戦2勝▽総獲得賞金 4376万6000円▽馬名の由来 誓いのために走る