パワハラ疑惑で指導自粛の湘南・曹監督が語っていた「叱る」と「怒る」の違い
クラブ史上で最長となる8シーズン目の指揮を執る曹貴裁(チョウ・キジェ)監督(50)に、パワーハラスメント行為の疑いが生じたJ1の湘南ベルマーレにさらなる動揺が広がっている。 ホームにサガン鳥栖を迎える17日の明治安田生命J1リーグ第23節へ向けて、オフから一夜明けて始動した13日の練習から、曹監督が現場での指導や試合での指揮を自粛することが急きょ決まった。 日本サッカー界で初めて表面化したパワハラ行為疑惑に関しては、曹監督およびベルマーレの幹部に対して、Jリーグが事情を聴くことがすでに決まっている。曹監督の活動自粛は謹慎や休養の類ではなく、あくまでもJリーグの調査が終了するまでの措置で、当面は高橋健二コーチ(49)が代役を務める。 当初の予定から急きょ非公開とされた13日の練習前に行われたミーティングでは、ベルマーレの眞壁潔代表取締役会長(57)、水谷尚人代表取締役社長(52)、坂本紘司スポーツダイレクター(40)が選手たちに状況を説明。同時に公式ホームページ上で、曹監督が活動を自粛するに至った理由を「今回の決定は疑義を正しく審査いただくための措置となります」と説明した。 今回の一件は7月に入って、日本サッカー協会が設置している「暴力等根絶相談窓口」に、曹監督による暴言や威圧的な態度などのパワハラ被害を訴える情報が、匿名で通報されたことに端を発する。Jリーグの法務担当弁護士らによるヒアリング調査の準備が進められていたなかで、スポーツ報知と日刊スポーツが12日未明にウェブ版で報じたことで明るみに出た。 ベルマーレ側は即座に公式ホームページ上で「一部報道について」と題した緊急の声明を、ファンやサポーター、そしてスポンサー企業への謝罪とともに発表している。 「クラブとしましては、記事内容の詳細を確認し、Jリーグと協議の上で、報道された内容に関する事実関係の調査を速やかに行ってまいります」