パワハラ疑惑で指導自粛の湘南・曹監督が語っていた「叱る」と「怒る」の違い
一方で親会社のRIZAPグループ株式会社(本社・東京都新宿区、瀬戸健代表取締役社長)は、同社から出向したスタッフが曹監督の言動によって精神的に追いつめられ、ベルマーレを離れたと報じたスポーツ報知の記事を「事実とは異なる内容」とするリリースを12日午後に発表している。 リリースによれば、スタッフの帰任はRIZAPグループ株式会社の研究開発方針に基づく人事異動であり、ベルマーレへの支援体制が都度見直されているなかで、すでに別のスタッフを出向させていることを明記。帰任したスタッフに対してもこう言及している。 「当該スタッフ本人に確認したところ、『曹監督からは愛情あるコミュニケーションを受け、私自身も成長できたと感じており、パワーハラスメントの事実はありません。曹監督には大変感謝しており、今後は、この経験を活かしていきたいと考えています』と述べています」 ベルマーレ側も報道から一夜明けた12日に、眞壁会長以下の幹部と曹監督が平塚市内のクラブハウスに集まって対応を協議。Jリーグのヒアリング調査に全面協力していく方針のもとで指揮官の活動自粛も打ち出され、現状における最善の措置として曹監督も了承した。 13日の練習前に開催されたミーティングで、選手たちからは質問は出なかったという。しかし、コーチ時代を含めて11年近く、常にベルマーレの中心で大きな存在感を放っていた曹監督が突然いなくなった状況に対しては、どうしても選手の間に戸惑いや動揺が広がっていく。 「何でこうなったのかな、というのがちょっとわからない部分も多い。経験したことがないので何ともわからないし、僕の口からは何とも言えない部分も多い、という感じはします」 困惑した表情を浮かべたのはチーム最年長の32歳、MF梅崎司だった。曹監督の熱さに胸を打たれた梅崎は、10年間所属した浦和レッズからの契約延長オファーに断りを入れ、昨シーズンから加入した経緯がある。