【シュートボクシング】海人、今回もKO勝ちに自信「僕の全ての攻撃が倒せるものになっているからこそ“何で倒すか”は正直、自分でも分かりません」
2024年8月17日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2024 act.4』のメインイベントで元GLORYライト級6位のドラゴミール・ペトロフ(ブルガリア)と対戦するSB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)のインタビューが主催者を通じて届いた。 【写真】ペトロフの写真を手に自信満々の表情を見せる海人 6月の前戦では元GLORYライト級9位のアルマン・ハンバリアンを2Rに完全KOでリングに沈めた海人は「今回の相手も眼中にはない」と自信に満ちている。ティジャニ・ベスタティへのリベンジに向けてどのようなインパクトを残すか。 ■ベスタティとの再戦はいつでもいい ――試合が近づいてますが、現在の調整はいかがですか。 「前回試合が終わってから、さらに強くなるためにすぐに練習を再開しているのでバッチリです。今の段階の僕は対戦相手への対策としてすることは特になく、自分のレベルを上げるための練習しかしていないので、相手が誰であろうと、自分がやりたいことをどの相手にでもできていけば、負ける相手はいないと思います」 ――前回6月のアルマン・ハンバリアン戦は2RTKO勝ちでしたが、あれはイメージ通りでしたか? 「そうですね。もうちょっと早い段階で終わらせたやろという意見もあったので、1Rに相手の様子を長く見すぎたというのも正直ありますが、ある程度は予定通りでした。パンチは1Rの時点でタイミングがずれていたので、2Rはしっかり修正して入れられたので予定通りKOできたのかなと思います」 ――1Rにハンバリアン選手の左右フックでヒヤッとさせるような場面もありましたが、特に問題はなかったですか? 「相手のパンチも見えていたし、ハンバリアン選手がもっと蹴りを蹴ってくると思っていたのですが、思っていたよりパンチで来るなと。パンチの重さや硬さもありましたけど、全然耐えられるようなレベルでした。僕の体自体が強くなっているのか、ハンバリアン選手がそんなに強くなかったのか、そこはあまり分からないですけど、僕自身の体つきも変わってきているように、もしかしたら体の面のパワーも上がってきているからか、体の当たりも感じませんでした。なので、1Rは、僕とセコンド陣も焦る場面は特になかったです」 ――2R、打ち合いの中で、最後の左フックは完全の攻撃を見切って当てたものだったんですか? 「結構、右を打ってからの左フックを出す攻防が1Rにもあり、その1Rの中で僕自身のパンチは当たっていたんですけど、もうちょっとタイミングが違えば倒せるなという感触がありました。これから何回かこの場面は出てくるなと思ったので、そのタイミングをちょっと伺いながら見ていました。2Rに同じ攻防になり、その打つタイミングを変えたらバチッとハマりましたね。相手のパワーにも対応できたからこそしっかりパンチも打ち合えたし、自分の中でリズムを変えることもできたのかなと思います」 ――相手が崩れ落ちるようなものすごいKO勝ちでしたが、当たった瞬間は手応えもありました? 「今ので倒れるなという感触もあり、やっぱりこのタイミングで正解やったなという、自分の動きの確認もできて、倒せて良かったなと思います」 ――その前の4月のペットモラコット選手との再戦でリベンジに成功できたことで、さらに自分が成長しているなというのもハンバリアン戦で感じましたか。 「ペットモラコット選手とハンバリアン選手はタイプが全然違いますし、ルールもヒジあり、ヒジなしの面でも違いますし、ハンバリアン選手が組みが強いか言われるとそうではありません。でも、再戦を乗り越えた、乗り越えてないでは、格闘家としての本来の本心の強さというところのレベルはやっぱり全然変わったと思うので、自分自身も成長したのかなと思います」 ――対戦した相手の技をご自身の技に吸収することも得意な海人選手ですが、ハンバリアン戦で何か吸収したものはありましたか。 「今はどんな選手が相手であれ、自分がこうやっていこうと考えている戦い方をまだ作り上げている最中で、それがハンバリアン戦で出した結果、ああいう感じで終わり、もっとこうしたら良かったとか、自分の反省点が多かったので、そういうところを修復していって、また試合で出したいなと思っているところです」 ――次の相手、ドラゴミール・ペトロフ選手についてはどういった印象がありますか。 「印象という印象はあまりないんですけど、外国人っぽい戦い方をする選手だなと。前に入ってきて、ガードも硬いしパンチも軽くはなく、体も強そうな感じで完全にインファイトを仕掛けるタイプだと思っています。印象としてはそれだけですかね。パンチを気をつけないとダメだとか、蹴りが危ないなと思うような印象に残るようなものは正直、何一つありません」 ――インファイトを仕掛けるファイトスタイルだと、今まで戦った相手にないタイプですか? 「ハンバリアン選手も今回の相手も戦い方が全然違うかと言われると、全然そんなことはなく、そもそもの体の強さとかも踏まえた戦い方はストーヤン選手、サモ・ぺティ選手も似ているところはあります。GLORYの選手はベスタティ選手以外は正直、戦い方はみんな一緒なので問題ないです」 ――前回のような豪快なKO勝ちは狙いますか? 「倒すことは間違いないと思います。僕の全ての攻撃が倒せるものになっているからこそ“何で倒すか”は正直、自分でも分かりません。全部当てられるし、全部自然に当たるので、相手がどこまで耐えられるのかも気になるし、結果的に倒れることになります。自分が天狗になっているわけでもなく、確実にレベルが上がっているのを感じています。ハンバリアン戦で体の仕上がりが確認できたので、前回とも違う自分の姿を8月にも見せられると思います」 ――8月といえば、昨年のベスタティ戦での敗北からちょうと1年経ったことになりますね。 「ベスタティ選手へのリベンジに目標を掲げている中、ベスタティ選手をビビらせるような勝ち方を意識しています。今僕はベスタティ選手への挑戦権を得るために1つずつクリアーして戦っているだけで、GLORY陣営には失礼ですが、ハンバリアン選手も今回の相手も眼中にはありません。今回倒したら、4位の自分よりも上位のランキングの選手を当てないといけないと思うでしょうし、そこをクリアーしていき、最後はもうベスタティ選手しか相手はいないと思う状況にしていくだけなので、今回もしっかりベスタティ選手の眼中に入るような試合と結果を残したいと思います」 ――ベスタティ選手との再戦はいつぐらいを考えていますか。 「早ければ早いほどいいですね。昨年8月に負けた後は、1年以内にリベンジしてまた違う路線で世界最強を目指したいと思っていたので、次の大会でも対戦は良かったですし、もうちょっと早いタイミングでも問題なかったです。今は年末までに場所はどこでもいいので再戦できたらいいなと思います」 ――最後に会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。 「8月の試合までにもっとレベルを上げて、前回の自分よりもさらに強い姿を皆さん見せて、圧倒的に倒すので試合を楽しみにしてください」 宿敵ティジャニ・ベスタティ(オランダ/GLORYライト級世界王者)は、7月20日(土・現地時間)オランダで開催された『GLORY 93』のメインイベントにて、ウェルター級に階級を上げた1戦目にして元GLORY世界ウェルター級王者、現同級1位のエンディ・セメリア(キュラソー/オランダ)に判定勝ち。高度なテクニックが一階級上でも通用することを証明した。 海人は自身のSNSにて「次戦は違う相手やし 試合見るつもりなかったけど 見てしまった。やっぱ強い。でも必ず超えるよ・しっかり全員倒していってもう一回挑戦権を得る。そして勝つ 俺が勝つ!」と、必ずリベンジすると改めて誓っていた。
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