100%Made in Englandにこだわった、老舗ニットブランド「PEREGRINE(ペレグリン)」に注目
「ジョン・ジョージ氏の息子で6代目となるドナルド・グローバー氏が、新しいブランドとして『PEREGRINE CLOTHING(ペレグリン クロージング)』を設立し、1970年代には大手デパート向けの衣料品の製造も開始するなど、ブランド展開をしていきました。 1980年代には海外の安価な製品がたくさん出回りはじめますが、そんななかでもPEREGRINEは高品質のMade in Englandに注力しました。こうしていまもなお、定番商品として受け継がれているアイテムをいくつか紹介させていただきます。
まずは『『WILKINSON CARDIGAN(ウィルキンソン カーディガン)』という、伝統的なカントリーセーターからインスピレーションを得て、現在のオーナーであるトム・グローバー氏によるオリジナルデザインアイテムです。メリノウールを100%使用し、とても柔らかく、しっかりとした肉厚感があります」
編み物のパターンにそれぞれ意味がある「HUDSON ARAN(ハドソン アラン)」
続いても伝統的な「アランセーター」を紹介してもらおう。アラン諸島が名前の由来となる「アランセーター」は別名「フィッシャーマンセーター」と呼ばれ、ヨーロッパの漁業街で広く編まれているものだ。PEREGRINEでは「HUDSON ARAN(ハドソン アラン)」という商品名で展開され、これも歴史のあるアイテムとなっている。 「もともとは悪天候でも漁に出る漁師のために作られたアランセーターには、編み物のパターンそれぞれに意味があり、漁の安全や、繁栄を願うものとなっています。このパターンの組み合わせは編む人、もしくはブランドによってさまざまです。
PEREGRINEで使われているのは、漁師のロープを表現したもので、これを身に着けると海で良い一日を過ごせるとされている定番柄のケーブルステッチ、勤勉さを表し、幸運の象徴である蜂を意味したハニカムステッチ、そしてアラン諸島の野原と漁網を意味するダイヤモンドステッチ、結婚生活の浮き沈みとアラン諸島の曲がりくねった道を表したジグザグステッチなどの組み合わせで作られています」