春日部共栄’19センバツ 選手紹介/1 村田賢一投手/石崎聖太郎主将/森飛翼一塁手 /埼玉
<第91回選抜高校野球> センバツに22年ぶりに出場する春日部共栄。「強い共栄を取り戻す」の合言葉の下、この冬場はチーム一丸となってトレーニングに取り組み、甲子園で勝てるチーム作りを進めてきた。全国制覇に向けて部員79人の期待を背負うベンチ入りメンバー18人を紹介する。【畠山嵩】 ◇投打でチームけん引 村田賢一投手(2年) 昨秋の県大会から関東大会準決勝まで1人で投げ切った。打っては4番に座り、新チーム発足後の公式戦で打率3割9分。投打でナインを引っ張る文字通りチームの大黒柱だ。 県大会3回戦の正智深谷戦では、失策を続けた野手に思わず声を荒らげた。指導陣から叱責され、未熟さを痛感。「野手に感謝しないという感じだったが、信頼して投げられるようになった」と精神的に成長を遂げた。 投球の生命線と言われる外角低めを徹底的に鍛え、制球力には自信を持つ。課題は球速。関東大会で横浜(神奈川)の及川雅貴投手の投球を見て「まだまだ遅い」と感じた。冬場に積んだウエートトレーニングを糧に、甲子園では150キロの大台を目指す。 ◇ 身長182センチ、体重80キロ。右投げ右打ち。日の出中(千葉)出身。 ◇指導者も託す調整力 石崎聖太郎主将(2年) 正捕手としてエース・村田賢一投手の球を受け続ける。主将も務め、投手陣とチーム全体、双方を支える。 調整力が強み。「最初の頃、村田は気が強くて配球にも首を振ってきた」と振り返る。積極的に声を掛け、投球内容をすり合わせるすべを学んだ。 昨秋の県大会では短気な面のある村田投手の性格を理解して配球を工夫。投手を指導する佐藤充彦部長(35)は「県大会を制することができたのは石崎の力。サインを信じたい」と信頼を寄せる。 憧れのプロ野球選手は「甲斐キャノン」の愛称を持つ甲斐拓也捕手(ソフトバンク)。甲子園で一人でも多く盗塁を阻止できるよう捕って投げるフットワーク練習に日々励む。 ◇ 身長174センチ、体重78キロ。右投げ左打ち。大久保中(茨城)出身。 ◇下位打線から好機を 森飛翼(つばさ)一塁手(2年) 昨秋の関東大会準々決勝の横浜(神奈川)戦。9番に座りながらも、昨夏の甲子園を経験した左腕・及川雅貴投手から本塁打を放ち、存在感を発揮した。「速い球だったが打てたことで成長できた」と自信を深める。 父親の影響で小3から野球を始め、投手として活躍したが、高1の夏に肩を壊して投手を断念。外野の防球ネットを直撃する打撃の力強さを見いだされて一塁にコンバート。強力打線の一角を担う。 9番の打順については「リラックスして打てるので自分に合っている」と前向きに捉える。「甲子園では一本でも多く安打を打ってチャンスをつくりたい」と、下位打線から好機を演出する。 ◇ 身長176センチ、体重83キロ。右投げ右打ち。和名ケ谷中(千葉)出身。=随時掲載