夏の甲子園の裏で開催されたもうひとつの高校野球 「リーガ・サマーキャンプ」って何だ⁉︎
【2日目から7イニング制を実施】 また、リーガ・サマーキャンプでは投手の人数が各チーム4~5人(野手の兼任を除く)と限られたこともあり、初戦とファイナルを除いて7イニング制で実施された。高校野球でも議論が始まったが、当事者はどう感じたのか。福島成蹊の安齋凌空が選手目線で語る。 「9イニングやって1試合という感じが自分のなかであるので、やっぱり7イニングは短いですね」 高校野球は酷暑対策で7イニング制が検討される一方、道央圏にある栗山町は筆者が取材に訪れた8月15、16日は日中でも気温25~27度程度で、湿度も低くて快適な気候だった。2日目から7イニング制で実施された理由は、球数制限として120球が上限で、登板間隔の推奨ルールとして100球以上投げたら中3日、100球未満は中2日、80球未満は中1日、60球までは連投可能と設定されるなか、投手の人数が限られたからだ。 上記のアイディアを出した阪長代表は、7イニング制をやってみてどう感じたのか。 「以前から思っていたことですが、7イニング制でいいと感じました。そのほうが競ったまま終盤を迎え、どっちが勝つかわからない試合も多くなります。でも......」 阪長代表が7イニング制に賛成するのは、あくまで条件付きだと言う。 「トーナメント戦の7イニング制には反対です。7イニングに短くするなら、たとえば1大会で1チーム3試合できるようにする。そうすれば、いろんな選手が出られるようになります。暑さ対策は必要ですが、いろんな課題をクリアできるように大人が知恵を出し合っていくことが重要。イニングだけを考えるのではなく、本当にトーナメントがいいのかを含め、多くの選手が出場機会を積めるようにトータルで考えることが大事だと思います」 ちなみに、リーガ・サマーキャンプでは3日目から独自ルールが導入された。捕手が塁に出た場合、未出場の選手か、すでに交代した選手が臨時代走に出られるというものだ。 リーガ・サマーキャンプでは捕手の人数が各チーム1~2人と限られるなか、初日に3時間半の試合をした翌日の一戦で、走塁中に足をつる捕手がいた。そこで負担を軽減するため、上記の特別ルールが設けられた。