春に“電柱の巣”で生まれたコウノトリの可能性 住宅街で確認 親鳥とみられる“つがい”も稲刈り後の田んぼに飛来
国の特別天然記念物「コウノトリ」がこの冬、佐賀県内2か所で確認された。春に“電柱の巣”で生まれ、夏に巣立ったコウノトリの可能性もあり、地元の人は静かに見守っている。 【画像】電柱の巣で生まれたコウノトリのひなと親鳥
親鳥とみられる2羽が飛来
この冬、コウノトリが確認されたのは佐賀・大町町。稲刈り後の田んぼに2羽が飛来した。 大町町に隣接する白石町では、2022年にコウノトリの子育てを確認。2024年にも3月下旬から電柱で巣作りを始め、4月下旬にメスのひな1羽がふ化し、6月下旬に巣立っていった。ひなの誕生は3年連続。巣立ちは2023年に続いて2年連続となる。 日本野鳥の会佐賀県支部の宮原明幸支部長は、「これは白石で今年繁殖した親の鳥。その2羽だと思います。今も白石を中心にしたところでずっと冬を過ごしていますから」と話す。
住宅街に飛来したコウノトリ
一方、親鳥とみられる2羽が確認された大町町から数キロ離れた佐賀市にもコウノトリが飛来。確認されたのは高速道路近くの住宅地。路上に1羽のコウノトリがたたずむ姿が撮影された。 「この地(佐賀市金立)へのコウノトリの飛来は今まできいたことがない」と日本野鳥の会佐賀県支部の宮原さんは言う。
巣立った「かれん」の可能性も
この春に白石町でふ化、巣立ったコウノトリには、個体を識別する「足環」が取り付けられ、『かれん』という愛称がつけられたが、宮原さんは、その「かれん」の可能性もあると期待を込めて語った。 日本野鳥の会佐賀県支部 宮原明幸支部長: 足環が真っ黒に見えますから、もしかしたら白石で今年巣立った『かれん』という名前がつけられた子だったら(と期待している)。足元にもう一つ緑色のカラーリングがあったら間違いないのですけど 野鳥の会や自治体はコウノトリの生息数を増やすため保護活動を続けている。 幸せを運ぶと言われているコウノトリ。次のシーズンにも新たにひながふ化、巣立つことを願って、地元の人たちは静かに見守っている。 (サガテレビ)
サガテレビ