17歳少女が妊娠?悩み抱える“警固キッズ”を見守る女性 「虐待」「家出」…夜の公園に集まる若者の“居場所”に
友だちでも先生でもない…でも味方
藤野さんが活動を始めたのは2019年、警固公園やSNSなどを通じて知り合った若者の「居場所」をつくりたいと月に2回、事務所で食事を提供したり、悩みを聞いたりしている。 さらに、この春からは新たな取り組みも始めた。この日、「あいむ」の事務所を訪れたのは、藤野さんが英語を教えている少女だ。 藤野さんは週に1回、居場所のない子どもたち相手に勉強を教えている。英語を教わっている少女は現在、親元を離れ施設で暮らしている。 この少女と藤野さんとの出会いはインスタのDMだった。「入院していて、嫌になっちゃって、脱走したときに誰かと話をしたくて…。『病院を脱走してしまって、でも戻りたくない。どうしたら?』」と書き込まれた少女からのメッセージに、藤野さんが「どこにいる?天神?いまから行く」とメッセージを返し、カフェで話をしたのが最初だった。 藤野さんのことを「友達でも先生でもない」という少女。「でも味方」と強く言った。いま少女は藤野さんと出会い、大学に進学することを考え始めている。大学では心理学の勉強をしてみたいと夢を語った。
「誰か見ている人は必要」
学校にも家庭にも居場所がない若者たちの背景には、不登校の生徒が増えているという事実がある。 文部科学省によると高校生の不登校の生徒数は増加傾向にあり、福岡県では2020年度は1924人だったのに対し、2021年度は2284人、さらに2022年度は2641人となっている。 「何かしら困難を抱えていて、改善されることもあるので、誰かやっぱり見ている人は必要だと感じる」と話す藤野さん。子どもたちに寄り添い続け、これからも子どもたちの居場所でありつづけたいと前を向いた。 (テレビ西日本)
テレビ西日本