「冬こそサーキュレーター」の理由とは?節約アドバイザーが解説 “部屋を効率よく暖める” 秋冬のエアコン暖房の賢い節電方法
暖房器具には様々なものがありますが、エアコンを使用する方も多いと思います。火事などの心配もなく手軽に使えることが魅力ですが、いまいち暖かくならないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 ⇒【写真】節約アドバイザーが教える「秋冬に電気代を節約しながら部屋を効率よく暖める」エアコン節電術、詳しい画像を見る(全4枚) また、エアコンは電気代も気になります。そこで今回は節約アドバイザーの和田由貴さんに、秋冬に電気代を節約しながら部屋を効率よく暖める方法を教えて頂きました。
冬に見落としがちな「窓」対策とは?
冬はどんなに家の中が暖かくても熱が逃げていってしまいますが、その逃げる要因の約6割は窓からだと言われているのだそう。そのため、窓から熱が逃げないような対策が必要です。 「夏に冷房効率を上げる際には、部屋の中に日射が入らないように、窓の外側からの対策が必要でしたが、冬は室内の熱が窓を通じて外に逃げていきますから、窓の内側からの対策が必要です。 最も簡単な方法はカーテンを厚手で丈の長いものに変えること。あるいは、最近では窓に直接貼る断熱シートや窓際に置ける防寒パネルなどもホームセンターに売っていますから、そういったアイテムで対策しても良いと思います」(和田さん) しかし、カーテンで対策する際には注意しなければならないことがあります。 「冷たい空気は重いため床付近に溜まりやすく、暖かい空気は軽いため天井付近に溜まりやすい。そのため、カーテンと窓の間に溜まった冷えた空気はどんどん床付近に下がっていってしまいます。カーテンの長さが床よりも短く、隙間が開いていると、せっかくカーテンで防いだ冷たい空気もどんどん室内へ侵入してきてしまいます。カーテンの長さは可能なら床に引きずるぐらい長いものが理想ですね。それが難しい場合にはタオルやクッションなどで開いた隙間を埋めたり、冬だけ布をカーテンの裾とかに両面テープとかで足したりする工夫も良いですね」(和田さん)
冬こそサーキュレーターを賢く使う!
エアコンの暖房機能を使用すると、前述のように暖かい空気は天井付近に溜まっていってしまいます。しかし室内で人が生活する空間はソファーに座ったり床に座ったりと床に近いところが多いもの。天井付近を暖めても何の意味もありません。暖かい空気を部屋の下部におろす方法は何が最適なのでしょうか? 「サーキュレーターです。サーキュレーターといえばどうしても夏場に冷房と併用することで節約になるイメージが強いですが、どちらかといえばむしろ冬にエアコンの暖房機能と併用した時の方が節約効果は大きいんです。秋になったからといって片付けずに冬場も使って頂きたいですね」 (和田さん) 冬に使うと寒く感じないかな、と思ってしまいますが……? 「サーキュレーターは窓に背を向けるような位置で、部屋の天井の方向に向けて風を起こしましょう。天井の中央の辺りに向けることで、天井付近に溜まった暖かい空気を床の方に下ろすイメージです。夏場は直接身体に風が当たることで体感温度を下げる効果もありましたが、冬の場合は天井の方向に向けて風を起こすことで身体に風は当たらないので寒さは感じず、むしろより部屋が暖かく感じますよ」(和田さん) なぜ窓に背を向ける必要があるのでしょうか。 「窓の方向に向けて置いてしまうと、サーキュレーターで運ばれた暖かい空気が窓に当たって、空気が冷やされてしまい、冷えた空気が床の方に行く……と悪循環が起きてしまうためです。エアコン以外のファンヒーターなどの暖房器具を使う方も窓を背にするように置くことで、空気が冷えずに効率良く部屋を暖めることができます(和田さん) 筆者は例年、夏の暑さが和らぐとサーキュレーターは片付けてしまっていました。そして冬には足元の冷えに悩まされていました……。窓の対策をすること、そしてサーキュレーターを上手に使うことで、電気代を最小限に押さえながら冬も快適に過ごしたいですね。
■和田由貴さん 消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。 取材・文/松本果歩
MonoMaxWeb編集部