【時系列でわかる⑤】イスラエル首相「ハマスとの戦いはやめない」停戦には応じない考え(25日~30日)
■10月26日 国連総会が緊急特別会合 アラブ諸国作成の即時停戦促す決議案を議論
イスラエルによる攻撃でガザ地区の人道状況に懸念が深まる中、国連総会が緊急特別会合を開きました。 国連総会は26日、緊急特別会合を開き、アラブ諸国が作成した即時停戦を促す決議案について話し合いました。安全保障理事会が一致した対応がとれない中、国連総会の決議で国際社会の意思を示すことで停戦の機運を高めたい狙いがあります。 パレスチナ・マンスール国連大使「命を守って、命を守って、命を守ってください。決議案に投票してください」 一方、イスラエルのエルダン国連大使は、決議案はハマスを非難していないとして「空虚だ」と批判し、「停戦はハマスに再軍備の時間を与えるだけだ」と主張しました。決議案は27日に採決される予定です。 こうした中、イスラエル軍などは26日の共同声明で、イスラム組織ハマスの情報当局のシャディ・バルド副局長を殺害したと発表しました。声明によりますと、バルド氏は7日に行われたハマスによる大規模攻撃を計画した1人だったということです。 また、イスラエルのガラント国防相は26日、条件が整えばガザ地区への地上侵攻が実施されると述べました。 一方、ロイター通信は、ガザ地区の保健当局が26日、イスラエルによる空爆で死亡した7000人以上のパレスチナ人の氏名などが記載された212ページの文書を公表したと伝えました。アメリカのバイデン大統領とイスラエル軍が、ガザの当局が発表した死傷者数に疑問を呈したことを受けて公表されたものだということです。ガザ地区の保健当局はこれまでに7028人が死亡したとしています。
■10月26日 ハマス主張「空爆で人質約50人死亡」空爆による死者数7000人超
ガザ地区へのイスラエル軍の空爆での死者数は7000人を超えました。イスラム組織「ハマス」は、空爆により人質約50人が死亡したと主張しています。 イスラエル軍は「ハマス」が実効支配するガザ地区への空爆を続けていて、これまでの死者は7000人以上にのぼっています。また、ハマスの報道官は26日、空爆により、イスラエル側の人質約50人が死亡したと主張しました。 人質をめぐって、イスラエルの有力メディアは関係者の話として、カタールが主導する人質の解放交渉で大きな前進があったと報じました。イスラエル側は人質全員を一度に解放することを要求したということですが、これが実現するかは不透明だということです。 ガザ地区の人道危機は悪化していて、国連パレスチナ難民救済事業機関は「燃料の備蓄はほぼ枯渇し、命を救う活動を続けられなくなっている」と訴えています。 こうした中、アメリカ国防総省は26日、アメリカ軍は、イラクやシリアで16回、イランが支援するグループによって攻撃を受けたと明らかにしました。対抗措置として、シリア東部にあるイラン革命防衛隊と関連組織の2つの施設を攻撃したということです。 ホワイトハウスはまた、バイデン大統領がイランの最高指導者ハメネイ師に対し、攻撃をやめるよう「直接メッセージを送った」と述べました。