【時系列でわかる⑤】イスラエル首相「ハマスとの戦いはやめない」停戦には応じない考え(25日~30日)
■10月25日 国連安保理、米露双方の“決議案”を否決
国連の安全保障理事会は25日、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘をめぐって、アメリカとロシアがそれぞれ提出した決議案を採決しましたが、いずれも否決されました。安保理として一致した対応が取れない状況が続いています。 国連の安全保障理事会は25日、アメリカによって提出された、ハマスに拘束されている人質の即時解放や人道的支援のための戦闘の一時停止を求める決議案の採決を行いました。日本など10か国が賛成し、採択に必要な9か国以上の賛成は得られましたが、常任理事国のロシアと中国が反対し、拒否権が行使されたため、決議案は否決されました。 アメリカの国連大使は、「強力でバランスの取れた決議案で合意できるよう努めてきた」と強調しましたが、ロシアの国連大使はアメリカの決議案が停戦を呼びかけていないと指摘し、「民間人を救うためではなく、地域でのアメリカの政治的な力を強めることが目的だ」などと批判しました。 その後、ロシアが停戦などを求める別の決議案を提出しましたが、日本など9か国が棄権して必要な賛成票が得られず、否決されました。安保理として一致した対応が取れない状況が続いています。
■10月25日 空爆続くガザ地区、死者6400人以上に パレスチナ側発表
イスラエル軍は24日から25日にかけてもガザ地区への空爆を続けました。パレスチナ側の発表によると、ガザ地区のこれまでの死者は6400人以上にのぼっているということです。
■10月25日 「ハマス」拘束の人質、解放交渉が進行中 イスラエル報道
パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」にイスラエル側の人質200人以上が拘束されている問題で、イスラエルメディアのハーレツは25日、関係者の話として、多くの人質を解放するための交渉が進行中だと報じました。 交渉に詳しい関係者からの情報だとしていて、それによりますと、人質の解放は数日以内に実現する可能性もあり、交渉の当局者は「2日か、それよりも早く」に合意することを望んでいるということです。
■10月26日 イスラエル軍の地上部隊、ガザ地区北部で軍事作戦 映像公開
イスラエル軍は地上部隊がガザ地区北部に入り、軍事作戦を行ったとして、その映像を公開しました。地上侵攻に向けた作戦の一環とみられます。 映像はイスラエル軍が日本時間の26日午後、公開したもので、25日夜にガザ地区北部で地上作戦を行ったということです。映像では、ブルドーザーが道を整備し、戦車が砲撃する様子などが映し出されています。 イスラエル軍は今回の作戦について「多数のテロ組織やインフラ、対戦車ミサイルの発射基地を攻撃した」とした上で、「戦闘の次の段階に備えるためのもの」だと説明しています。 イスラエルのメディアは、これまでで最大の規模の作戦だとしています。 部隊はその後、ガザ地区からイスラエル側に戻ったとしていて、大規模な地上侵攻に向けた作戦の一環とみられます。