【時系列でわかる⑤】イスラエル首相「ハマスとの戦いはやめない」停戦には応じない考え(25日~30日)
■10月27日 “人道的休戦求める決議”国連総会で採択 米など14か国が反対 日本は棄権
ガザ地区での戦闘が拡大するなか、国連総会は27日、人道的な休戦などを求める決議を採択しました。 国連総会は27日、緊急特別会合を開き、アラブ諸国などが提案した人道的な休戦などを求める決議案について採決を行い、120か国の賛成で採択されました。 国連総会の決議に法的拘束力はありませんが、国際社会の総意を示すものとされています。 ただ、決議案には、ハマスによる攻撃を非難する内容は含まれておらず、イスラエルやアメリカなど14か国が反対、日本やイギリスなど45か国は棄権するなど分断も改めて浮き彫りになっています。
■10月27日 ハマス「侵略を阻止」徹底抗戦の構え
今回のガザでの地上部隊の作戦拡大についてイスラエル軍は、戦闘機約100機で大規模な空爆を行ったうえで、戦車がガザ地区内に入り、ハマスの地下施設やインフラなど、150の標的を攻撃したとしています。 イスラエル軍は、またハマスが7日に大規模攻撃をしかけた際に、空からの無人機攻撃などを指揮した司令官を殺害したと発表し、一連の作戦の成果を強調しました。ただ、今回の作戦拡大について、イスラエル軍の報道官は「正式な地上侵攻ではない」としています。 一方、ハマス側は、ガザ地区北部の複数の場所で、イスラエル軍との激しい戦闘が行われたと明らかにしました。その上で、「侵略を阻止するための準備は整っている」と述べ、徹底抗戦の構えを示しています。 こうしたなかガザ地区では、通信施設が攻撃を受けた影響で、インターネットや携帯電話が使えなくなっていると現地メディアは報じています。 WHO=世界保健機関のテドロス事務局長も、ガザ地区内の医療施設側と連絡が取れておらず、こうした状況で患者の退避は不可能だと危機感を強めています。
■10月28日 イーロン・マスク氏、ガザ地区の国際援助団体に「スターリンク」接続支援へ
イーロン・マスク氏は28日、ガザ地区で活動する国際援助団体についてインターネットサービス、スターリンクへの接続を支援すると明らかにしました。 イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区での地上部隊の作戦拡大を受け、ガザ地区では通信施設が攻撃を受けた影響で携帯電話やインターネットなどが使えなくなっていると現地メディアは報じています。 イーロン・マスク氏は28日、ガザ地区で活動する国際援助団体が自身が率いる「スペースX」が提供するインターネットサービス「スターリンク」に接続できるよう支援すると自らのSNSで明らかにしました。 マスク氏によるとガザ地区からスターリンクへの接続を試みた端末はないということです。