AI競争にしのぎを削るビッグテック、原子力企業にも食指
ゲイツ氏のテラパワー
ゲイツ氏のテラパワーは6月、原子炉「実証」プラントの建設を開始し、30年までの稼働開始を見込んでいる。規制当局の完全な承認を待っているため、ワイオミング州ケメラーの建設現場は現在、非核要素に限定されている。 テラパワーによると、その設計は従来の原子炉よりも小型かつ単純であり、冷却には従来の水ではなくナトリウムを使用する。ワイオミング発電所は、退役予定の石炭火力発電所付近に建設されており、同発電所に依存してきた電力会社パシフィコープに電力を供給する計画だ。 同社によると、オクロの設計と同様にテラパワーの原子炉には「受動的な」安全機構が組み込まれる。問題が発生した場合は自動的に冷却するよう設計されており、1986年のチェルノブイリ原発事故のような大惨事を回避できる。 しかしテラパワーや他の原子力スタートアップにとって、次世代の設計が実現可能であるだけでなく安全でもあることを国民に納得させる道のりはまだ長い。 スクアソーニ氏は「業界は規制緩和やプロセスの迅速化を推進しているし、トランプ政権は間違いなく物事を迅速化し、規制の一部を撤廃しようとするだろう」と述べた。