東京・池袋「サンシャイン水族館」都心の屋上にあり、ウーパールーパーなどの人気動物も。80年代水族館ブームの立役者
世界に約400ある有料水族館のうち、150近くが日本にあるという。フォトグラファー・野辺地ジョージ氏が撮影する数々の被写体・シリーズの中で、最も古いのが水族館であり、少年時代の思い出をたどる「旅」だ。日本人にとっての水族館とは何なのか…写真と文で繙いていく 【写真】「天空のペンギン」と水槽越しに見えるタワーマンション * * * * * * * ◆80年代、当時の水族館ブームの立役者 2023年のGW明けに豊島区池袋のサンシャイン水族館を30数年振りに訪れた。 まだ小学生だった頃、オープン直後の1980年代には家族とよく訪問した水族館だが、都心のビルの屋上にあり、ウーパールーパーなどの人気動物もいて、当時の水族館ブームの立役者のひとつであったことは今も記憶にある。 現在も週末や祭日は入場制限があるので、事前予約が必要だ。しかし快晴に恵まれたこの平日は、まるで青空を飛んでいる様に見える人気の水槽「天空のペンギン」の前も、パラパラと海外の観光客と若い家族がいる程度であった。水槽越しに見える高層ビルの背景を利用して、ペンギンがファインダーに入ってくるタイミングを待つのは楽しい。
◆まるで「宇宙人」印象的なクラゲの水槽 また、アシカの赤ちゃんの誕生日でもあったため、カラフルなお祝いメッセージが飾ってあった。 そしていつも絵になるクラゲだが、特に印象的だったのは、丸い水槽で、それを上手く利用すると、まるで惑星か月の前を飛ぶ「宇宙人」クラゲが見えてくる。 しかし今回選んだ写真の中で私にとって一番記憶に残る場面は、かつて妹とこの水族館を訪れた時を彷彿させてくれた、「生命の躍動」という水槽前で、マイワシとコブダイを眺める兄妹の姿があった。 日本カナダ修好95周年を記念し「やまびこ:「日加修好95周年記念 野辺地ジョージ写真展」が開催の記事はこちらから (撮影=野辺地ジョージ)
野辺地ジョージ