若手のマッソンとデ・ジェラスがGR010ハイブリッドで初走行。トヨタ、WECルーキーテストに参加
11月3日(日)、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、バーレーン・インターナショナル・サーキットでの恒例のルーキーテストに参加。シーズン最終戦となったバーレーン8時間レースでの勝利と、マニュファクチャラーズチャンピオン獲得を祝ったわずか数時間後、チームは今季最後の公式セッションとなる、恒例のルーキーテストで7号車トヨタGR010ハイブリッドを走らせた。 【写真】7号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブしたレシャド・デ・ジェラス(左)とエステバン・マッソン(右) 毎年、バーレーンでのWEC最終戦翌日に行われているこのテストで、トヨタは「若手有望ドライバーに機会を与える」取り組みの一環として、ふたりの若手ドライバーにハイパーカーのドライブタイムを提供した。 ひとりめは20歳のフランス人ドライバー、エステバン・マッソンだ。彼は今シーズン、WECのLMGT3カテゴリーにアコーディスASPチームの一員として参戦。木村武史も乗り込む87号車レクサスRC F GT3で印象的な走りを見せた。 もうひとりはELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦しているレシャド・デ・ジェラス。同じくフランス出身の21歳は、WECから指名されたルーキードライバーとして、世界チャンピオンを獲得したハイパーカーをテストする機会を得た。 両名はTGRチームのレギュラードライバーであるマイク・コンウェイの指導を受けながら午前中2時間、午後は3時間にわたって実施されたセッションの中で7号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブし、マッソンが計62周、ジェラスは31周を走破している。 ■エステバン・マッソン セッション1タイム:1分54秒366(L7/17) セッション2タイム:1分51秒871(L4/45) 「初めての耐久レースを戦ってからわずか一年で、このような素晴らしい機会を得られたことに感謝している。チャンピオンを獲得した偉大なクルマをドライブし、チャンピオンチームの一員としての活動を楽しめた」 「ハイパーカーはこれまで僕がドライブしてきた、どのクルマともまったく違うので、できる限り多くを学ぼうと努力した。パワーも、ダウンフォースも、ブレーキ性能もすべてが優れており、あらゆる面で圧倒的なパフォーマンスを発揮するが、なによりも運転中の操作のすべてが別物だった」 「テストの間、マイク(・コンウェイ)が隣にいてくれたのは本当に助かったよ。彼のおかげでクルマに慣れ、より高いパフォーマンスを引き出すことができたんだ」 ■レシャド・デ・ジェラス: セッション1タイム:1分53秒639(L6/21) セッション2タイム:1分52秒619(L3/10) 「このような経験ができて本当にハッピーだ。チームはとても親身になってサポートしてくれて、とくにシミュレーターセッションとシート合わせのためにケルンのファクトリーに行ったことは本当に助かった。こうした準備のおかげで、最初からかなり自信を持って自分のためにすべきことに取り組めたからね」 「世界チャンピオンチームで、ハイパーカーの世界とその車両を知る事ができたのは素晴らしい経験だった。このクルマは、僕がよく知るLMP2カーとは大きく違うが、それは主にシステムが非常に複雑であることが理由だ。ドライバーとしては常にエンジニアと緊密に連携して作業を行うのは、そのすべてがとても楽しい時間だった。バーレーンは初めて走ったサーキットで、もちろんクルマも初体験だったので、走っている間はつねに新しい発見があったよ」 [オートスポーツweb 2024年11月05日]