車に轢かれた瀕死の子猫 亡き愛猫に似ていると聞き「うちに連れて帰って来て」 絶望の淵から家族の愛で奇跡的に復活
命の危機を乗り越えたうにちゃん
翌日、飼い主さんと娘さんは市内の動物病院にうにちゃんを連れて行きました。 「車にぶつかった可能性がある。前頭部に血腫があり、しっぽが車に轢かれて力が無い状態」と診断され、治療を受けたうにちゃん。その後、家に戻り治療を続けていると、翌日には呼吸が落ち着き、さらにうちに来て3日目には目を開け、少しずつ動けるようになりました。「目が開いて動けるようになったときは、本当に驚きました」と飼い主さんは感動を振り返ります。 その後も懸命なケアは続きました。 「大変だった事は食事です。一般的に当時の月齢ならウェットフードを食べることができるはずでしたが、少量のミルクしか口にすることができませんでした。仕事を休むことができなかったため、家族全員で協力して交代しながら昼休みにうちへ戻ってミルクを飲ませるなどお世話をしました」と飼い主さんは、うにちゃんのケアに苦労したことを語ります。 また、保護してから2週間後、尻尾がちぎれてしまい、家族全員がパニック状態に陥ったとも話しています。「車に轢かれて尻尾が壊死したことが原因です。すぐに動物病院を受診し、投薬、軟膏処置、排泄物の洗浄などをしました」と当時の様子を振り返りました。 そんな困難を乗り越え、うにちゃんが元気を取り戻した時の喜びは、家族にとって忘れられないものとなりました。「うにが動けるようになって、走ったときはとても嬉しかったです」と語る飼い主さんにとって、その瞬間は忘れられない思い出になったようです。
先住猫もびっくり…元気いっぱいに成長中!
飼い主さんのおうちには、4匹の先住猫が暮らしています。14歳の「チッパ」くん、12歳の「トメ」くん、8歳の「武士子(ぶしこ)」ちゃん、推定12歳前後の「ブリオ」くんです。 新たに家族の一員となったうにちゃん、現在はどのような様子なのでしょうか? 「いろいろなことに興味津々で、触ったり飛びついたりしています。よく食べるようになって、体重も増えました」とうにちゃんの成長ぶりについて語る飼い主さん。特に「とても活発で、ずっとひとりで遊んでいます。最近は、娘の足を追いかけて一緒に遊ぶのが大好きです」と、うにちゃんの性格にも触れ、家族との絆が深まっていることを嬉しそうに話しています。 一方で、先住猫たちはまだうにちゃんに慣れていないようで、「うにが近くに来ると逃げたり、高い場所から観察したりしています」と、うにちゃんと他の猫たちの関係について飼い主さんは冷静に見守っています。 奇跡的な回復を遂げたうにちゃん。今では家族の愛情を一心に受け、少しずつ大きく、そして元気に育っています。これから、うにちゃんがどんな成長を遂げていくのか、そして先住猫たちとの関係がどう深まっていくのか、飼い主さん一家は楽しみにしています。 (まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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