【60歳代の貯蓄】元銀行員が解説!現代シニアは「貯蓄ゼロ」と「貯蓄2000万円以上」どっちが多い?比較してみた
【60歳代】二人以上世帯で「貯蓄ゼロ」と「貯蓄2000万円以上」はどちらが多い?
次に、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年調査結果のデータをもとに、「貯蓄ゼロ」と「貯蓄2000万円以上」はどちらが多いか、見ていきましょう。 ●【60歳代・二人以上世帯】「貯蓄2000万円以上」のほうが多い 60歳代の二人以上世帯では、「貯蓄ゼロ」は21.0%、「貯蓄2000万円以上」は30.0%で、貯蓄2000万円以上のほうが多くなっています。 【60歳代現役シニア世代の二人以上世帯の金融資産保有額】 ・金融資産非保有:21.0% ・100万円未満:5.9% ・100万円~200万円未満:4.5% ・200万円~300万円未満:4.3% ・300万円~400万円未満:3.0% ・400万円~500万円未満:1.9% ・500万円~700万円未満:7.2% ・700万円~1000万円未満:6.7% ・1000万円~1500万円未満:6.8% ・1500万円~2000万円未満:5.4% ・2000万円~3000万円未満:9.5% ・3000万円以上:20.5% 貯蓄額2000万円以上保有している世帯が全体の約3割を占めているものの、貯蓄ゼロの世帯も約2割程度あり、貯蓄額の二極化が進んでいます。
【60歳代現役シニア世代】単身世帯と二人以上世帯の「平均貯蓄額」と「中央値」
60歳代現役シニア世代の貯蓄額の実態として、平均貯蓄額と中央値を紹介します。 ●【60歳代現役シニア世代の平均貯蓄額と中央値】 単身世帯と二人以上世帯の「平均貯蓄額」と「中央値」を比較してみましょう。 単身世帯 ・平均貯蓄額:1468万円 ・中央値:210万円 二人以上世帯 ・平均貯蓄額:2026万円 ・中央値:700万円 平均値は極端に高い、もしくは低い値に影響されやすくなっています。 一方、中央値はデータの真ん中にある値を示すため、貯蓄額は中央値が実態に近い金額です。 単身世帯の中央値は210万円で、二人以上世帯の中央値は700万円です。 貯蓄額の現状は、単身世帯と二人以上世帯とともに中央値が1000万円には達していない結果となっており、老後資金としては心細い金額になっています。