天体望遠鏡開発や宇宙物理学の人材育成へ 京産大と京セラ、フォトクロスが協定
京都産業大学と京セラ、フォトクロス(京都市左京区)は2日、天体望遠鏡の開発や宇宙物理学に携わる人材の育成などに関する協定を締結した。 天体望遠鏡の開発では、同大学が設置している望遠鏡の集光鏡を既存のガラス鏡から京セラが開発したセラミック素材「ファインコージライト」を使用した主鏡に変更する。京セラが鏡の製作を、フォトクロスが精密検査や測定などを担当。京セラは、来年にも主鏡を納入する予定だ。 ファインコージライトは、ガラスに比べ、温度変化による変形を抑制できることに加え軽量といったメリットがある。 3者は協働で関連分野の人材育成にも努めていく。 京セラの加治木尚人執行役員は、天体望遠鏡について「果てしない広がりの中から新しい宇宙の発見、美しさ、神秘を見いだしていく夢のあるツール」と話し「いち早い稼働に向け尽力していく」と力を込めた。 京都産業大学の黒坂光学長は、同大学が宇宙物理学に関わる人材の育成を進めてきたことに触れ「授業の方でも最先端の情報を提供していただければ」と話した。
電波新聞社 報道本部