どうなる、どうする開幕投手?未定は横浜DeNAと中日の2球団
各球団の開幕投手の全容が“ほぼ”見えてきた。この日、阪神の開幕投手に内定しているメッセンジャーが教育リーグに先発して中日のスーパールーキーの根尾と対決、広島は大瀬良、ロッテは石川という開幕投手の有力候補が一斉に先発した。前日の8日には、巨人の菅野、楽天の岸が投げるなど、29日の開幕日から逆算すると、この両日が、ちょうど開幕投手の調整に当てはまることになり、登板スケジュールから各球団の開幕投手事情が透けて見えてきた。 いち早く発表したのが巨人。昨秋、原監督の復帰就任が決まるとすぐに絶対的エースの菅野を指名した。今キャンプ中に話題を作ったのは日ハムで栗山監督は、開幕が上沢、2戦目が金子とオリックスとの開幕カードの1、2戦先発をまとめて発表した。栗山監督は過去にも斎藤佑、大谷の開幕投手をイベント的に発表してきた。マスコミを使って話題にすることで責任感を持たせモチベーションを高める手法。これも一種の監督のマネジメント力だろう。 西武の辻監督も宮崎南郷キャンプの打ち上げ日にスコアボードに多和田の名前を出すなど粋な演出をした。その後、多和田が扁桃腺を腫らし発熱したのは誤算だったのかもしれないが。各球団の開幕投手候補は、表にしたので、参考にしてもらいたいが “ほぼ”と書いたのは横浜DeNAと中日の開幕投手が未定だからだ。 本来、横浜DeNAのラミレス監督は、“12球団で最も早く開幕投手を発表する監督”だったが、昨年の勝ち頭、東が開幕に間に合わず、昨季の不振からの復活を狙う今永、浜口、石田らが横一線。開幕投手は“番長”三浦新投手コーチの決断に一任されているそうだが、決めように決められないのが現状だろう。だが、キャンプから好調をアピール、侍ジャパンに抜擢された今永は、この日、メキシコ戦に先発。強打のメキシコ打線を相手にチェンジアップが冴え、三者連続三振のスタートを切って2回を投げて無失点だった。開幕から逆算すれば4年目の今永が有力候補なのだろうか。 中日の与田監督も開幕投手に関して「最終段階には来ているが、まだ誰にも伝えていない」と話している。 この日は、3年目の笠原が先発、見事な緩急でロッテ打線を手玉にとり、6回を投げて四球ひとつだけの73球の準完全試合。 「ちょっと出来過ぎ。カーブをテーマに投げてまとまっていたけれど、カットが良かったので、それを多く使った」と、自らの状態から機敏に配球を微修正。抜群のリズムと安定感を見せていた。