創業400周年! 老舗カステラ「福砂屋」の伝統・こだわりに迫る 伊勢丹新宿店で特別催事も
◆卵は手割り、“一人一貫主義”…福砂屋こだわりのカステラ製法
番組では、住吉が福砂屋本店を訪問し、16代当主のご子息である取締役総務部長・殿村修司さんから、カステラのおいしさの秘密を伺いました。
福砂屋のカステラの製法は創業当時から変わらず、卵を手割するところから始まります。卵を白身と黄身に分け、白身を充分に泡立ててから黄身や砂糖、小麦粉の別の材料を加えることで、カステラにしっとりと、ふわっとした食感が生み出されます。 卵の手割、混合、撹拌(かくはん)、焼き上げまで、すべての作業を1人の職人が一貫しておこなう「一人一貫主義」と呼ばれる製法を採用しています。 カステラの底にあるザラメ糖は長崎カステラの特徴です。ザラメを敷いた上に生地を流し込んで焼き上げる方法もありますが、福砂屋では生地を攪拌する際にザラメ糖を生地に入れて、ザラメ糖の角をすり減らしながら丸みを帯びた状態で底に沈殿させる方法で作っています。殿村さんは「ザラメ糖の角をすり減らすことで、気持ちのいい食感となります」と解説しました。
◆1年に一度、“卵”に感謝の気持ちを捧げる行事
大航海時代に日本へともたらされたカステラを400年間作り続けてきた福砂屋では、明治以降から年に一度、カステラの材料として使われる卵に感謝し、供養する「卵供養」と呼ばれる法要を続けています。 「卵供養は福砂屋の菩提寺である正覚寺で毎年5月22日におこなっており、日々カステラを作れていることに感謝をする日です」と殿村さん。 その際にお供えする、伝統の炭窯で焼き上げられた特別なカステラがあります。炭窯での焼き上げは、現在の製法よりも時間がかかります。福砂屋の関係者たちはこの特別なカステラをいただき、カステラ製造に心血を注いできた先人たちに思いを馳せながら、思いを新たにするそうです。卵供養は長崎だけでなく、工場がある東京、福岡それぞれが卵供養の日を設けて卵に感謝します。
◆福砂屋400周年記念特別催事 9月25日(水)より伊勢丹新宿店で開催!
そんな福砂屋創業400周年を記念して、伊勢丹新宿店では9月25日(水)~10月8日(火)に特別催事「福砂屋創業400周年記念プロモーション」を開催。催事では通年商品に加えて、400周年記念グッズや地域限定カステラ販売のほか、半世紀ぶりに復活する福砂屋の「千代香」の実演販売も実施します。