空腹じゃないのに"爆食い"してしまう…「エモーショナルイーティング」の引き金&克服法
食べ物の傾向
エモーショナルイーティングに陥ったときは、油分や糖分を多く含んだものを欲する傾向が見られるそう。たとえば、油分を多く含んだポテトチップスのようなジャンクフードや、糖分を多く含んだチョコレート、アイスクリームといった甘いものに魅力を感じる場合が多いとのこと。
エモーショナルイーティングの引き金となる「感情」
エモーショナルイーティングは、「怒り」や「恐怖」「悲しみ」「孤独感」といった“ネガティブな感情”がきっかけで引き起こされます。また、「人間関係に起因したネガティブな感情」が心理的ストレスとなり、エモーショナルイーティングの引き金になることも多いそう。ほかにも、「退屈」といった感情から引き起こされる場合も。 その一方で、佐藤先生は「ポジティブな感情が食べすぎにつながることは少ないことが、研究で証明されている」と話します。 「何かが嬉しくてずっと食べ物を口にしているうちに『ちょっと量が多かったな』と気づくことはあるかもしれません。ただそれとは別に、エモーショナルイーティングは“ネガティブな感情”によって引き起こされていることが明らかになっているんです」
「食事」と「感情」の関係
エモーショナルイーティングのように、食事と深いかかわりをもつ“感情”。感情がどのように作用して食事の量に影響を及ぼしているのでしょうか?
生きるために必要だと体が判断している
そもそも生物の本能として、生きていくために自分が有利な状況に置かれているとポジティブな気持ちに、命の危険に晒されていると感じるような不利な状況ではネガティブな気持ちになります。 これをふまえて考えると、人は食べ物の形や香り、色などを認識したときに自分が好きなものだとわかると「嬉しい」と感じます。反対に、腐った食べ物や苦手なものを見ると、「これは嫌だ」と感じて食べるのを避け、体にかかる負担や精神的なリスクを減らそうとするのです。 「好きな食べ物を見つけると、手に入れただけで嬉しく、それを食べるとさらに満足感を得ることができます」 「一方で、多くの人が空腹時に不機嫌になったり攻撃的になったりすることもわかっているので、食事と感情はすごく密接な関係にあると言えます」