【限定799台、5億7600万円のスペシャル・フェラーリ】ラ・フェラーリから11年、価格が3倍近くに跳ね上がった創業80周年を祝う記念モデル!!
フェラーリの80周年を祝う特別モデル
「ニュー・フェラーリ・スーパーカー・アンテプリマ」と題された内覧会は、イタリアのフェラーリの本拠地、マラネロの本社敷地内に新設されたばかりのeビルディング2階の特別に仕立てられたプレゼンテーション・ルームで行われた。その生まれながらのアイコニック・モデルの登場に立ち会ったエンジン編集部ムラカミの報告。 【写真11枚】5億7600万円のスペシャル・フェラーリ、F80の詳細画像を見る 1984年の288GTOを皮切りに、87年のF40、95年のF50、2002年のエンツォ・フェラーリ、13年のラ・フェラーリと続いてきたフェラーリのスペシャル・モデル。その系譜に連なる1台として、2024年10月17日、フェラーリは新たなスーパーカーを発表した。 その名は「F80」。F40が創業40周年の、F50が50周年を記念するモデルであったように、創業80周年を祝う特別なモデルということになる。 フェラーリの創業は1947年だから、本当は80年というには少し早いけれど、F50だって2年前に出ており、ビールのジョッキに規定量を示す線を入れることが法律で義務付けられているドイツなどとは違って、あまり細かいことは言わないのがイタリア流ということなのだろう。 それにしても、衝撃的だったのはその価格で、なんとイタリアでの販売価格は税込で360万ユーロ。日本円にすると、ざっと5億7600万円!(1ユーロ=160円で換算)である。高い税金を差し引いても、約5億円といったところか。 つい先日登場した、マクラーレンW1の3億8000万円というプライスタグに度肝を抜かれたばかりだというのに、それをあっさりと塗り替える史上最高値の量産モデルをポンと出してきたのだから、プロサングエ、12チリンドリと立て続けにヒットを飛ばして勢いに乗るフェラーリ恐るべし。当然ながら限定となる、このクルマの予定生産台数は799台だという。 ちなみに、歴史を紐解いてみると、F40は当初400台を予定していた生産台数が大幅に増えて1300台以上が出荷されたと言われるが、その日本での販売価格は4650万円。F50は限定349台で5000万円。エンツォ・フェラーリは当初の予定の349台プラス追加50台の399台が生産され、ここからはユーロ価格で販売されるようになったのだが、日本円に換算して約8000万円弱。そして、ラ・フェラーリは499台が、価格は非公表だったが、約130万ユーロで販売されたと見られている。 それが11年後のF80で台数は300台増やされ、価格は3倍近くに跳ね上がったということになる。フェラーリがすごいのはスポーツカーの開発能力のみならず、それ以上に市場マーケティングの巧みさと正確さにこそある、と私は常日頃から思っているが、この数字はそうしたリサーチの結果、適正なものとして弾き出されたものなのだろう。 最近の例で行くと、2021年にフェラーリが発表したイコナ・シリーズのデイトナSP3は、世界限定599台で、約210万ユーロだったと見られている。むろん完売で、お金はあっても声がかからずに買えなくて悔しい思いをした人が多くいたらしい。それを考えると、799台、360万ユーロは、妥当な数字ということになるのかも知れない。 文=村上 政(ENGINE編集部) 写真=フェラーリS.p.AFERRARI F80 ■フェラーリF80 駆動方式 ミドシップ縦置きエンジン+電気モーター4WD 全長×全幅×全高 4840×2060×1138mm ホイールベース 2665mm 車両乾燥重量 1525kg パワートレイン形式 120度V6DOHCターボ+前2、後1電気モーター 排気量 2992cc ボア×ストローク 88×82mm 最高出力(モーター) 900ps/8750rpm(前142ps×2、後81ps) システム総合最高出力 1200ps 最大トルク(モーター) 850Nm/5550rpm(前121Nm、後45Nm) トランスミッション デュアルクラッチ式8段自動MT サスペンション(前後) ダブルウィッシュボーン/コイル ブレーキ(前後) 通気冷却式カーボンセラミック・ディスク タイヤ(前)285/30R20、(後)345/30R21 車両本体価格(税込み)360万ユーロ(イタリアでの販売価格) オプションも含めれば6億円にも届こうというプライスタグをつけたアイコニック・スーパーカーとは、どんな性能を秘めた乗り物なのか。その中身については、ENGINEWEBの「その名は「F80」 イタリアの本拠地マラネロで開かれた内覧会からエンジン編集部のムラカミが速報する」で詳述する。 (ENGINE2025年1月号)
ENGINE編集部
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