パソコン作業効率化…ダイナブックが開発、「XRグラス」でできること
ダイナブック(東京都江東区、覚道清文社長)は、現実空間と仮想空間を融合して新たな体験を提供するクロス・リアリティー(XR)用グラスを開発する。グラスにつないだパソコン(PC)の画面や、音声の翻訳結果をグラスを通じて空間に表示する。作業効率の向上や円滑な会話に役立つほか、表示内容は周囲から見えないため、安全性を確保できる点を訴求する。試作品は開発済み。2025年の製品化を目指す。 XRグラスをPCにケーブルで接続すると、PC画面に映った内容をグラスで見られる。また3種類の映像をグラスを通じて同時に表示できるため、作業の効率を高められる。テレワークとオフィスへの出社を組み合わせた働き方「ハイブリッドワーク」での需要など、企業向けにグラスを用いたサービスを提案していく。 さらに相手が話した内容を翻訳し、文章として空間に表示する。例えば英語を日本語に翻訳し、両言語をグラスで確認することも可能だ。米マイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」の翻訳機能を用いる。多言語を使う会議や、観光の場面での活用を想定する。 XRグラスのレンズ上部に小型ディスプレーを備え、ディスプレーからレンズの黒い線に光を反射させることで映像が見えるようになる。グラスの製造は外部に委託し、ダイナブックはユーザーインターフェース(UI)改善などに取り組む。グラスの大きさや重さ、価格は明らかにしていない。