<ノンオイルドレッシング=健康><カロリーを多く摂ると太る>は正しいのか?糖尿病専門医「脂質はカットでも糖質が通常のモノより…」
◆食品を購入する際はとくに「カロリー」を気にしている 医学の世界はつねに新たな発見の連続で、日進月歩で発展しています。 かつての常識が通用しなくなったり、通説が覆されたり、といったことは日常茶飯事です。極端な話、真逆の結論が示されるケースもあります。 そんな、常識が変わったもののひとつにカロリーが挙げられます。 以前は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると太るとされていました。 しかし、さまざまな研究によって、カロリーが太ったりやせたりすることにほとんど関係しないことが明らかになりました。 簡単にいうと、カロリーを多く摂取したからといって、太るとは限らないということです。当然、血糖値にも影響しません。
◆真っ先に気にするべき成分 カロリーは体を動かすエネルギーの単位で、食品においては「1気圧の環境下で1Lの水を1℃上昇させるのに必要な熱量=1kcal」と定義されています。そして、その食品が体の中で産出するエネルギー量を*kcalというように示します。 カロリーが高いということは、それだけ栄養素が豊富に含まれていることを意味するので、食べすぎ防止の参考程度にはなるでしょう。 しかし前述のとおり、カロリーは肥満にも血糖値上昇にも関係性が認められません。これが、現在の医学の常識です。 カロリーをいっさい無視して構わないとまではいいませんが、神経質になったところで健康増進にはあまりつながらないということを知っておきましょう。 カロリーを気にしながら血糖値を下げることができた人に、私はこれまでお目にかかったことがありません。 食品購入時に成分表をチェックする際は、カロリーではなく炭水化物(糖質)を真っ先に見るようにしてください。 これが、血糖値上昇のもとであり、糖尿病の大きな原因のひとつです。 数字(グラム数)が高いほどリスクが上がることはいうまでもありません。 ※本稿は、『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』(アスコム)の一部を再編集したものです。
矢野宏行
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