「出球の9割はフェースの向き」日本では珍しいパット専門コーチの教えVol.1
プロもアマもまずは「エイム」からレッスン
続いては「エイム」について。アドレス時のフェースの向きのことです。フェースが真っすぐの状態でインパクトを迎えるために、とても重要。ですから、どんなレベルのゴルファーに対しても僕は必ず「エイムチェック」からレッスンしていきます。エイムのズレが、ストロークのズレに繋がるからです。 では、エイムを毎回同じようにするにはどうするか。エイムは以下7つの要素によって決まります。
1. アイライン(目) 2. ボール位置(前後左右) 3. 首の前傾角度 4. 首の傾き 5. 体の向き 6. ボールの打ち出し 7. バーチカルライン エイムは「1」(アイライン)の要素から順にズレやすいもの。エイムがズレている場合は、1~6の要素を元に、真っすぐ見えるポジションをみつけてもらいます。
「アイライン」とは、真っすぐを正確に検出する視力のことです。例えば、足元のボールからターゲットまでの黄色い棒があるとしましょう。レーザーを使って正確にカップの中心に合わせた棒ですから、真っすぐを向いています。目のラインがズレている方は、黄色い棒の場所に立ってアドレスしても、棒がカップの中心を向いているように見えません。ですから最初の作業として、この黄色のホリゾンタルライン(ターゲットに対する横向きの直線)が“ちゃんと真っすぐ見える”目の訓練をしないといけません。 続いて「ボール位置」。ボールは左目の下、とよく聞くと思いますが、実際は左目の下より内側(体側)の人もいれば、外側(体と反対側)の人もいる。適正なボール位置を探していると、先ほど置いた黄色い棒が真っすぐに見えるポジションが出てくるので、自分で小まめに動いてその位置を探してほしいのです。真っすぐ見えるところが正しいボール位置。ミラー(鏡)などの練習器具を使ってチェックしてもらうと、自分の目の位置がズレていないかを確認できます。
「首の前傾角度」もエイムを決める要素。首の前傾が地面に対して平行に近くなると、アドレスは少し立ち気味になり、目もより下を見るようになります。 「首の傾き(左右)」はどうでしょうか。ジョーダン・スピース選手の構えを思い出して下さい。彼は首をだいぶ右に傾けてアドレスします。彼にとっては首が傾いた状態でホリゾンタルライン(黄色い棒)が真っすぐ見えている。とはいえ、首の傾きはないほうが良いのは間違いありません。ストロークに影響が出ます。本来は首が右に傾くと、目の向きが右に向きやすいのです。 続いて「体の向き」。肩の向きなど、アドレスした時の景色に入るものもエイムに影響します。左肩がかぶっているように見えると、右を向いているように感じてしまう。その意味では両足のつま先の向きも影響します。つま先は目に見えるため、向きがバラバラだと、直線の見え方のズレにつながりやすい。つま先の向きは都度、あまりズラさない方が良いと思っています。