ラガーマンが福岡市で障害児向け体験イベント リーグワン浦安の12選手 発起人が抱くホストタウン外での開催からの展望
ラグビーの国内最高峰リーグ「リーグワン」1部に所属する浦安の選手たちが20日、福岡市の日本代表強化拠点「JAPAN BASE」で、障害のある子ども向けのラグビー体験イベントを開いた。 ■障害のある児童らにラグビーの楽しさを伝える本郷【写真】 イベントは浦安のCTB本郷泰司(27)が入団1年目の2020年からホストタウンの千葉・浦安市で行っている。千葉県外での開催は初めてで、選手12人が児童ら約40人に対面パスやタックルなどを教えた。 浦安は「Victory(勝利)」と「Value(価値)」の二つのVを掲げ、価値を高めるために選手が現役中から将来を見据えて社会に関わる「デュアルキャリア」を推進している。本郷は特別支援学校で勤める母に感化され、帝京大在学中から特別支援学校へ職場見学に行ったり、大学のゼミで障害児に関わるゼミを履修したりしていた縁から「元々興味があったし、今までの知識を使えたら」と障害児との交流活動に目を向けた。 入部当初は新型コロナウイルス禍だったためオンラインでの交流しかできなかったが、21年からシーズン前に直接触れ合えるようになった。今回はチームがJAPANBASEで合宿しており、休日を利用して千葉県外での開催を実現。「今後は全国に活動を広げ、障害のある子の育児に悩む保護者のメンタルをケアするイベントもやりたい」と掲げる。福岡県太宰府市出身のフッカー、松下潤一郎(23)も「自分たちもすごく楽しめた。子どもたちの思い出に残ってくれたら」と願った。 リーグワンの選手では東京SGのSH木村貴大(30)=東福岡高出身=や、2部の九州に今季加入したSO喜連航平(29)ら社会貢献活動に取り組む選手は多い。本郷は「コラボできるならぜひやってみたい」と活動の広がりを願った。(末継智章)