大阪府・吉村知事が定例会見9月9日(全文3)大阪は国際金融都市を目指すべき
大阪は国際金融都市を目指すべき
ですので、それを目指していくとなれば、やっぱり今の日本の硬直的なこの高い税制も含めて、特区的なものをつくっていかないと、僕は難しい。でもじゃあ日本のどっか一部の地域で税制度が違うとか、ビザを大幅に緩和するとか、これはかなりの改革をしないと認めないですよ。なんで、そこを掛け声だけじゃなくて、そういったことも含めて、やっぱり国際金融都市を目指すというんであれば、やっていかなきゃいけないと思います。僕自身は、大阪が国際金融都市を目指すべきだと思っています。やはりそこは国との協力関係というか、それがないと実行はできないでしょう、大阪だけが。観光とかだったら大阪の魅力発信ってどんどんできると思うんですけど、本格的にそういった国際金融都市を目指すんであれば、やっぱりこれは国との協力関係、国の改革、これは不可欠だというふうに思っていますから。これを本格的にどうやって打ち出していくのか、そのタイミングは見計らいたいと思っています。 今は、そもそも安倍総理が今、ご病気で、退陣されて、次の総理は誰になるかとか、そういう話をしているような状況で、非常に政治的に安定している状況ではないですから、しかも解散があるんじゃないかとかいわれている中で、なかなか安定している状況じゃないので、そこの、本気でこれを打ち出すかどうかのタイミングというのはしっかり見極めたいと思っています。でも僕は、大きな方向性としては大阪はふさわしいんじゃないかとは思っています。
金融特区を設置するならどこになるのか
日刊工業新聞:ありがとうございます。金融特区というふうなお話が出たんですけれども、もし大阪に設立するとしたら、スマートシティ構想を進めている「うめきた」ですとか夢洲とか、その辺りになるんでしょうか。 吉村:僕は大阪ベイエリアがふさわしいんじゃないかなと思っています。夢洲ももちろん、万博とかIR誘致をしています。それだけじゃなくて、やっぱり咲洲、舞洲、あの辺りも土地もありますし、ベイエリアっていうのは国際金融都市としてのエリアとして、しかもIRなんかもあれば、これは相乗効果も見込まれますし、僕はベイエリアが非常に場所としては適地なんじゃないかと思っています。 これはでもジャストアイデアなので、まだ何か具体的に国に申請しているわけでもないし、行政的に案を練っているわけでもありません。今ちょっと質問があったから、僕の率直な思いでお答えしているだけで、まだ素のアイデア段階ですけれども、ベイエリアが将来、そういう国際金融都市になって、ある意味アジアの中で、日本の中にもこういう国際金融都市があるねと、アジアの、シンガポールだけじゃなくて。それでそこにIRがあったり万博があったりっていうのが大阪の絵姿としてできたら、大阪の活力もものすごい出てくるだろうなと。 そうじゃなくてもやっぱり道頓堀にしても大阪城にしても、歴史的にも来たいと思う人がたくさんいるわけなので、大阪の力、日本の力を発信するという意味では、大阪を国際金融都市にしていく、そして特区をつくらないとやっぱり無理ですけど、特区はつくっていく。それはやっぱり大阪のベイエリア、僕はこれが、目指すべき姿じゃないかと思っています。 でもこれは、やっぱりさっき言ったとおり、かなり大きなハードルを乗り越えないと、財務省なんかもそう簡単に一言で、そんな日本の中で税制制度が違うなんていうのは簡単に認めないでしょうし、ビザもどこまで緩和できるのか。日本はとにかく一律横並びが好きですから、一律横並びの状況で国際金融都市を目指すっていったって、世界は相手にしてくれないと僕は思っています。 日刊工業新聞:ありがとうございました。 司会:次のご質問をお願いします。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見9月9日 全文4に続く