じつは、ネットの配線は苦手…「衝撃的な高音質」を遂げたネットオーディオ。そのハードルを劇的に下げる「ネット部分のつなぎ方」
類稀なる高音質で、話題になったネットオーディオ。しかし、割高な価格とダウンロードのわずらわしさから一部のマニアにしか支持されませんでしたが、高音質定額制配信サービスの出現で、大きく変わろうとしています。 【画像】CDプレーヤーからネットプレーヤーへ…じつは、接続はそれほど違わない ベテランと言われるオーディオ愛好家の中にも、CDやレコードなどの「パッケージメディア(パッケージ音源)」によるオーディオなら知識も経験もあるが、ネットワークが重要になった最近のオーディオに関しては、専門用語の意味もわかりにくいと感じている人もいるかと思います。 はじめてネットオーディオに挑戦するオーディオファンや音楽ファンを対象に、機材の選び方、高音質ストリーミングのセッティング、煩わしいネットの設定などなど、聴き放題の“1億曲ライブラリー”を手にするノウハウをご紹介しましょう。 ※この記事は、『ネットオーディオのすすめ 高音質定額制配信を楽しもう』の内容を再構成・再編集してお届けします。
音楽を家庭内LANで楽しむ
今回は、ネットオーディオを快適に使うために、知っておきたい基礎知識を解説していきます。 図「LANの接続例(有線+Wi-Fi)」に家庭内LAN(Local Area Network)の接続例を示しました。この図ではインターネットに近い上流側からONU/モデム、Wi-Fiルーター、ハブという順に相互にLANケーブルでつないでいます。そして、ハブ以降も同じくLANケーブルでNAS(「ミュージックサーバー」と呼ばれるHDDやSSD)、ネットワークプレーヤーをハ ブにつないでいます。 ネットワークプレーヤーもワイヤレスでつなぐ例も考えられます。ネットワークプレーヤーがWi-Fi接続に対応し、Wi-Fi接続で十分な速度と安定した接続が実現できる場合は、こちらの接続方法でもネットオーディオを楽しむことができます。 ハブを内蔵している(複数のLAN端子が付いている)一般的なWi-Fiルーターの場合はハブを省略することもできます。けれども独立したハブを経由することで、オーディオ機器へのノイズの混入を軽減できる場合があるので、なるべくハブを使うことをお薦めします。 オーディオ用途を想定してノイズ対策を強化したハブも発売されていて、さらなる音質改善も期待できますが、それについては後ほど紹介することにします。 この図を見ると、既存のオーディオに比べてネットオーディオは機器構成が複雑で接続も面倒に見えます。新たにネットワークという経路が加わったので当然のこととはいえ、初めて取り組む人にはハードルが高く感じられるのも無理はありません。 しかし、図の「ONU/モデム」から「ハブ」の部分までを「ネットワーク」として一つにまとめてしまえば、同じネットワークにネットワークプレーヤー・NAS・スマホ(タブレット)がつながったシンプルな構成に見えます。つまり、ネットワーク環境さえ適切に確保しておけば、接続や設定のハードルはかなり低くなると思います。