23mmでジュエリー感覚の“ロイヤルオーク”から考える、女性CEOによる「オーデマ ピゲ」進化の方向性
またシェイプでは、現在は正八角形の“ロイヤルオーク”と、円形の“コード11.59”に集約された「オーデマ ピゲ」にも、角形や長方形、また複数の形状を組み合わせた台形など、さまざまなアーカイブが存在していることがわかる。展覧会に合わせて、「オーデマ ピゲ」は1960年代の時計にオマージュを捧げる、左右非対称の“リ・マスター”を世界限定250本で発売。時計ファンには垂涎の一本だろう。
展覧会は、ファッションのようにエモーショナルでドラマティックなプレゼンテーションが苦手な時計ブランドとしては上出来なデザイン性の高いイマーシブなものだった。こうした見せ方にも、イラリア新CEOの思いが反映されているのだろう。一般消費財業界出身の女性CEOの手により、「オーデマ ピゲ」はオリジンを大事にしながらエモーショナルな発信を強化し、その世界を時計愛好家や男性のみならず広げていく。