挑む6人の3分間、同志社大ダブルダッチチームがNYの世界大会へ
交互に2本のロープを回し、その中でダンスやアクロバットを披露する「ダブルダッチ」の国際大会に、同志社大の4年生の男女6人でつくるチーム「YESMAN(イエスマン)」が初出場する。海外でのパフォーマンスは、学業や就職活動と並行しながら夢を追いかけてきた6人の集大成だ。「思いを伝えたい」。苦難を乗り越えた6人が、世界一をかけて米ニューヨークでの「3分間」に挑む。 「もう1回通そう」「速く速く」。3日、京都市下京区のスタジオで6人は互いに声をかけながら本番さながらの練習を繰り返した。ロープを持ったまま倒立したり、高速で回るロープの間をすり抜けたり。最後までパフォーマンスに磨きをかけていた。 6人はいずれも同志社大の4年生で、リーダーの勝山誠也さん(21)▽清水夢実さん(22)▽嘉屋茜さん(21)▽山下ひかるさん(21)▽桐畑拓人さん(23)▽平野壮琉さん(23)。勝山さん以外は、大学からダブルダッチのサークルに入った初心者だ。 サークルでは3年生で実質の引退となるが、「もう一度パフォーマンスがしたい」との思いにかられ、今年4月にチームを結成した。学業や就職活動に追われながらも練習を重ねて実力を上げ、10月末に行われた全国大会で準優勝を果たし、今月7日にニューヨークで開催される「National Double Dutch League」への出場を決めた。 「個性も技術力もバラバラ。あえて個性を統一せず、みんながそれぞれに際立つパフォーマンスを目指した」(勝山さん)。国際大会での競技時間は3分間。アクロバットを多く取り入れ、緩急をつけた演出構成とし、人の心を動かせるよう工夫を凝らした。 「ニューヨークまで行けると思っていなかった」(山下さん)。「海外でパフォーマンスをするのが夢だったので、とても楽しみ」(平野さん)。今は緊張よりも喜びの方が大きい。 目指すは世界一。応援してくれた人たちに恩返しができるよう、ニューヨークの舞台で全力を出し切ると誓う。チームを率いてきた勝山さんは「今までやってきたことや、思いを伝えられるようなパフォーマンスにしたい」と意気込んだ。(堀口明里)