世代No.1ガードの能力を見せつけるも、準々決勝で福岡第一に敗れた東山の瀬川琉久「崎濱さんとは気持ち、責任と自覚が違った」
新チーム初顔合わせは快勝「お互いこれからどんどん変わっていく」
大会終了から5日後の2024年1月3日。新チームはニューイヤーカップで始動した。初戦で延岡学園を下して迎えた相手が福岡第一だった。会場も福岡第一のコート。試合前には「悔しさがよみがえってきて気合が入りました」と言い、両チーム初の得点をマークすると、文字通り先頭に立ってブレイクを決め、バスケット・カウントを奪い、多彩なオフェンスを見せた。福岡第一は新キャプテンに就いた八田滉仁らがウインターカップ時と同様に厳しくマークしたが、「3年生のチームで対戦していた時に培った力が発揮できた」と瀬川はものともしなかった。前半だけで24得点と爆発し、後半も優位に進めて73-54で完勝した。 福岡第一とのウインターカップ準々決勝は、一度だけ目を通したという。時間がたっても涙で画面がにじんだが、もう前しか見ていない。「新チームで勝って少しはすっきりした気持ちがあるけど、お互い始まったばかりです。これからどんどん変わっていくチームなので、特におごることなく、もっと自分たちを磨けるように頑張りたい」 大会は2校の他に福岡大学附属大濠、中部大学第一、延岡学園が集まり、ハイレベルな試合が続いた。「現時点では東山より上だと思う」という福岡大濠とは83-83で引き分けたが、初の実戦の場を3勝1分けで終えた。 新チームでもゲームキャプテンの背番号は「5」のまま。大澤コーチの「一番信頼するプレーヤーに渡す番号で、3年間つけてほしかった」という意向で変えていない。不完全燃焼だった2年間を糧に、世代No.1プレーヤーは2024年こそ、信頼に応えてチームにタイトルをもたらす。
山根崇