今すぐ役立つ!メール返信や請求書テンプレなど、Google Workspace×Geminiの活用事例
新機能「データ分析」でグラフ作成も可能に
有料プランのユーザー向けには、より便利な新機能も提供されている。2024年5月21日からGemini Advanced 限定機能として利用可能になった「データ分析」は、GoogleスプレッドシートやExcelのデータを分析したり可視化したりできる機能だ。 データは、入力欄の「+」ボタンから追加できる。Googleドライブに保存しているスプレッドシートを選択する方法のほか、Excelファイルをアップロードすることも可能だ。 ここではラーメン店を想定した、1日の商品ごとの売上数と売上金額の記録表をアップロードしている。まずは概要を把握するため、 このスプレッドシートは、ラーメン店の1日の商品ごとの売上です。このデータからわかることを教えてください。 と指示を行った。 売上金額の多い商品や売上数の多い商品を正確に回答している。さらに、商品名からラーメンとサイドメニューを識別し、「サイドメニューの売上もラーメンに匹敵する」との分析も出している。 今回はアップロードしたデータの情報量が少ないため、この程度の分析にとどまっているが、客単価や回転率、曜日別の売上などのデータも加えれば、より詳細な分析を行えそうだ。 さらに、アップロードしたデータを基にグラフを作成することもできる。その場合は、以下のようにグラフ化したい項目や目的を指示すれば良い。 全商品の売上額を比較できるグラフを出力してください。 商品の売上額の比較が棒グラフで出力された。プロンプトではグラフの形式を指定しなくても、指示内容に応じて適切な形式が選択される。 グラフに対して並べ替えなどの修正を加えたい場合は、 項目を売上合計の降順に並べ替えてください。 のように指示すれば良い。 出力されたグラフ下部のダウンロードアイコンをクリックすれば、グラフを画像としてダウンロードできる。また、ペンのアイコンからは、グラフの項目名などを書き換えることも可能だ。 Geminiの最大の強みは、グーグルの各サービスとの連携の強さだ。しかも嬉しいことに、今回紹介した機能のうち「データ分析」以外は無料アカウントでも使うことができる。日頃からGmailやスプレッドシートなどを使っているなら、その延長としてGeminiを利用することで作業の負担を大きく減らすことが可能になるだろう。
執筆:ITジャーナリスト 酒井 麻里子