【からつボート・3Daysバトルトーナメント】峰竜太 特別インタビュー/目指すはボートレース界の代名詞的存在/12日開幕
誰にも負けない整備の執念
――近況の調子も万全ですか。 「僕自身の物差しで測った感じだと、調子は一番に近いところにいると思いますよ。(自分は今年のSG未制覇の中で)馬場貴也さんとかタイトルを取っている人はほかにいます。でも選手能力の点で見れば、かなりいいところにいるなと思っています」 ――特に一番と感じられている部分はどこなのでしょうか? 「調整面だと思いますね。そこでリードしているのが大きいですね。めちゃくちゃエンジンを出せていると思います。プロペラというよりも整備ですね。ただ、整備で出ているということは運がいいということだと僕は思っています。僕自身、整備力があるわけではないですし、たまたま運良く出てくれたというだけですから。でも、そのたまたまを生み出すための整備への行動力は、人より圧倒的にあると思います。他の人以上に、自分は整備作業をやっていますし、それで(エンジンが出る)確率がアップしているのだと思います」
――整備といえば峰選手はかなり早い段階での整備が多く見受けられます。 「僕は決断が早いですから。前検日に(エンジンが)駄目だと思ったらすぐに整備に行きます。それはなぜかというと、優勝するための責任感ですね。(整備をしなくても)準優、優勝戦には乗れるかもしれない。ただ、優勝戦で自分より圧倒的にエンジンがいい人がいると、諦めの気持ちがどこかに出てしまう。でも自分は、優勝を期待された主役として開催に呼ばれていると思うので、そういうふうにはなりたくないんです」 ――常に大きな責任感を背負って走るのは大変なことだと思います。 「大変なのは大変ですよ。それにサボるのも簡単です。でも、まだそういうことをしたくないですし、僕のことを見ている後輩もいますからね。その子たちがサボり始めたら僕の責任にもなる。僕は言葉で伝えるタイプはないので、自分の行動で示しています」
「僕は穴党のアンチ。人気に応えて勝つ!」
――地元からつでも峰選手が走るとなると、ファンの声援はひときわ大きいです。 「すごいですよね。それだけ自分に集客する力、それに売り上げを引き上げる力があると思うと、どうしても責任感が生まれるし、開催中の仕事量が増えますね。他のみんなも手を抜いていないと思うけど、自分が一番、手を抜いていないと言い切れます」 ――今大会は3日間の超短期決戦。普段はなかなかない日程です。 「自分には関係ないですね。6日間だから120パーセントを出していないのかと言われるとそうではないし、一走一走が120パーセントの気持ちで走っている。それが3日間になっただけで、グランプリだろうとそこは変わらないですね。ただ、この大会で気になるのが枠番が全て抽選というところ。運が悪かったら、さっき言ったみたいに6号艇を2回引いてしまいますからね。そこは平等ではないので、いつもより運の要素が大きい大会かなと思います」 ――峰選手ら実力のある選手にとっては不利な大会かもしれませんが…。 「逆に言えば、あまり活躍していない選手が名前を売る大会でもあるのではないかなと思います。例えば、B級選手と僕が戦っても、普通に考えれば誰もが僕が勝つような予測が頭をよぎると思います。でもそうはいかない場合が起こり得るのがこの大会。本命狙いというよりも、逆張り的な意味でもこの大会は面白いと思います。でもその考えでは、僕はアンチの立場なので、人気に応えながら優勝したい(笑)」