「転んでもただでは起きない」駒澤大の逆襲はあるか…箱根駅伝メンバー選考レースで出場9名全員が自己記録! 「今回は挑戦者として伸び伸び戦える」
これで3年が揃った
全日本は、伊藤蒼唯(3年)と山川拓馬(3年)の激走に刺激を受けたという。 「ふたりともすごいなと思いました(笑)。伊藤はたくさん抜いてくれたし、山川は最後、あそこまで詰めて順位を上げてくれた。同級生が頑張っているのに自分は何しているんだろうって思いました。箱根では、今度は自分が結果を残していきたいと思います」 話をしていると「応援に来た」という山川、伊藤、佐藤圭汰(3年)らの同期が現われた。山川は、「帰山がいい走りをしてくれたので、これで3年が揃った感がします」と笑顔だった。
ルーキーも好結果
4位の谷中も、2つのターゲットをクリアして笑顔を見せた。 ひとつは、箱根の選考レースなので、勝負をして上位に入ること。もうひとつは、来年2月に学生ハーフと併催される丸亀ハーフが、7月のユニバーシティゲームズの選考レースともなるので、丸亀に出るために62分30秒を切るタイムを出すことだった。 「レースは、先頭集団について、15キロ過ぎに先輩方が出た時、もういっぱいいっぱいでした。反応ができず、ペースを上げられなかったです。勝負はできなかったんですけど、62分05秒でタイムは出せたので、初のハーフでしたがいい経験になりました」 谷中は、全日本の後、足裏に大きな血マメを作ってしまい、1週間程度、練習ができない状態だった。その後、1週間で仕上げて上尾に間に合わせた。 「自分の課題は、1本レースを走ったらすぐにどこかを痛めて休んでしまうところです。1本の試合で100%というか120%ぐらい出してしまうので、それで体が耐えきれなくなってしまうんです。すぐに調子は上がるんですけど、その後、100%で練習を積めたかと言われると、出来ないことが多いので、しっかりと課題に向き合い、箱根は出るからには好走したいです」 出雲の記録会から調子を上げ、全日本では4区3位、上尾で4位とこれまで前に走っていた同期の桑田駿介(1年)に追いつき、追い越す勢いがある。「希望区間は、3区か4区。桑田と一緒にチームの力になれればいいなと思っています」と語るが、上尾の結果で、箱根での出走をほぼ確定させたといってもいいだろう。
【関連記事】
- 【写真】「走っているときとのギャップが…」上尾ハーフ表彰式でおっとり笑顔を見せる帰山(3年)ほか、全日本、出雲、前回の箱根まで駒澤大の激走+歴代箱根名シーンのすべてを見る
- 【全日本の希望】「泣いている場合じゃないぞ」全日本駅伝、駒澤大が涙の16位→2位の超人的な大まくり…5連覇失敗は「敗北」か「収穫」か? “箱根ではやり返す”
- 【出雲の敗因】「みんな最後の詰めが…」駒澤大はなぜ出雲3連覇を逃したか? “唯一の勝てる展開”アンカー勝負での敗因と光明「そこが篠原の甘いところ」
- 【篠原の箱根】青学大の逆転劇に「自分が4区なら…」駒澤大唯一の区間賞、1区・篠原倖太朗は“歯がゆさ”を口にした…新主将は「もう一度、3冠に挑戦する」
- 【真相】「圭汰が抜かれるなんて…」駒澤大の食堂は静まり返った「こんなこと今までなかった」監督&選手が証言する“最強軍団が青学大に完敗するまで”