英バンド、オアシスの軌跡を辿る『リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30周年特別展』展が開催 オリジナルグッズも大人気
「生涯を通して誇れるのは、オアシスをやれたこと」
また、オアシスの30周年、そして今回の展覧会を機に、バンドの新しいロゴが登場。これは、人気グラフィック・アーティストである河村康輔が手がけたもの。彼らにとって、初の日本人クリエイター起用となる。そのデザインについて、彼らの所属レーベルであるBig Brother Recordingsの代表は「クラシックなデザインをクールかつ現代的にアレンジした素晴らしいもの」と評価。展覧会では、最新はもちろん歴代のロゴが並べられているほか、メンバーの表情をあまり打ち出さない彼らのヴィジュアル・センスを培った、地元マンチェスター発のアート・シーンへの変遷も紹介。音楽と密接につながる、イギリスのアート・カルチャーも感じることができるはず。 ノエル 「ヴィジュアルに関しては、基本的に自分が決めている。オアシスの時は、なんとなくふんわりとしたアイデアがあって、それを誰かと一緒に形にしていったかな。リアムは決まってジャケットにバンドのヴィジュアルを使いたがっていたけど、俺はそんなのフxxキンくだらないと思った。俺たちがどんなルックスかなんてもうみんな知ってるんだから。まぁ、いいアートワークもあったけど、酷いのもあったね」 さらに、24年7月にノエルがフジロック・フェスティバルに「ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ」でヘッドライナーとして出演した際のラストに披露、瞬く間に大合唱が起こった名曲「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」に焦点を当てたコーナーや、人間味にあふれたキャラクターにも触れられる内容になっている。 ノエル 「今、俺は50代半ばを迎えたミュージシャン生涯を通じて誇れることは、オアシスというバンドをやれたこと。グラミー賞は持ってないかもしれないけど、あんなものクソ喰らえだ。また、俺にはどんな有名な音楽賞を獲得したヤツでも、それを手放してでも欲しがる『毛量』がある。この髪の毛には価値があるぜ」 25年からは再結成ツアーを敢行する彼ら。そのパフォーマンスへの期待が膨らむ内容でもある。 ノエル 「ちゃんとファンの人がチケットを買ってくれた以上、そこに契約が成立するわけだから、俺たちは時間通りに姿を見せ、最善の状態で、最高のライヴを届ける責任がある。オアシスでは、それを果たせなかったことが何度かあった。でも今は、観に来た人たちに最高の演奏を届けることを何より大切にしている。また、それを自分もできる限り楽しむことだ」 展覧会には、ほかにもアルバムのアートワークを再現したフォト・ブースや、ここでしか手に入らないグッズなどが並ぶショップも展開(ちなみに一定額を購入すると、25年開催の復活ライヴのチケットが当たるチャンスも)。デビュー当時から彼らを追いかけているファンはもちろん、リアルタイムを知らないリスナーにも、オアシスというバンドがなぜ多くの人々を結びつける力を持った存在であるのかがわかる内容になっている。実現するはずの、来日公演が楽しみになる内容だ。
『リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30 周年特別展』
開催期間:2024年11月1日(金)~2024年11月23日(土) 開催場所:六本木ミュージアム 東京都港区六本木5-6-20 開場時間:10時~18時 ※11/1(金)、11/2(土)、11/3(日)のみ10時~20時 ※最終入場は閉館時間の30分前まで 入場料:一般¥2,500(前売り券)
文:松永尚久