2ストロークレーサーレプリカ最後のサラブレット、V型エンジンを積むTZR250R
2ストロークレプリカよ永遠に
最後のTZRとなった3XCV型は、排出ガス規制によって生産中止となる1999年まで生産が続けられた。ライバルNSR250Rは1993年にフルモデルチェンジし、スイングアームをプロアーム化したMC28型となり1999年まで生産が続けられた。RGV250γは1996年に完全新設計のフレームに完全新設計のエンジンを搭載したRGV-γ250SPへとフルモデルチェンジし、NSRやTZRと同じく1999年に生産を終了した。 ヤマハは純粋に2ストロークエンジンの可能性を追求してきたメーカーと言える。その努力の結晶である2ストロークモデルたちは排出ガス規制と共にラインナップから姿を消してしまったが、その輝きは今も褪せてはいない。強力なライバルたちと互いに切磋琢磨し速さを追い求めたTZRは、レーサーレプリカのサラブレッドであったと言えるだろう。
TZR250R主要諸元(1992)
・全長×全幅×全高:1960×680×1075mm ・ホイールベース:1340mm ・シート高:780mm ・車重重量:146kg ・エジンン:水冷2ストローククランクケースリードバルブV型2気筒 249cc ・最高出力:45PS/9500rpm ・最大トルク:3.8㎏m/8000rpm ・燃料タンク容量:15L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=110/70-17、R=150/60-17 ・価格:63万9000円(当時価格)
後藤秀之