新型コロナ専門家会議 脇田座長らが会見(全文4)五輪については議論せず
2週間の待機要請はありうるか
共同通信:あともう1点だけ。これは西浦先生がよろしいかと思うんですけれども、先ほど今後の国内状況について、海外からの輸入例を起点とした流行拡大が懸念されるとおっしゃいましたが、今、欧州からのいわゆる留め置き、自主的な2週間の待機を要請するということはございますが、この施策で海外からの輸入例の拡大阻止に対して十分なのか、それとももう一歩踏み込んだ対策も考えうるのか、その点はどのようにご覧になりますでしょうか。 西浦:入国者からの健康観察に関しては、厚生労働省の新型コロナウイルス対策本部の検疫班の担当の方々が必死に、どのような運営をしていくのか、単に2週間のボランタリーな行動制限をするだけではなくて、例えば連絡先を聞いていくだとか、どのようなチェックをするのだとかいう運用を皆さん、必死に考えてくださっていますので、その報告を待っていただければと思います。 本来的には、流行を封じ込めるというような目的があったら、渡航自体が止まってしまうと、もちろん流行は起こらなくなるわけなんですけども、今は、ここの文書でも書きましたとおり、封じ込めというのを目的にしているわけではありません。パンデミックが起こっていて、邦人の人は少なくとも帰ってこなければならない状態になっていますから、その状態でできることをみんなで模索していかないといけないというのが、私たちが直視しないといけない現実です。 共同通信:分かりました。ありがとうございます。
長期戦とは具体的にどの程度か
読売新聞:読売新聞の【モリイ 01:20:42】と申します。4点お願いいたします。10ページ目に長期戦を覚悟する必要があると書かれていますが、この長期戦というのは具体的にはどの程度を考えていらっしゃるのでしょうか。 尾身:1個ずつ? 全部。 読売新聞:全部ですね。分かりました。例えばその長期戦のお話でも専門家の間でも意見が違ったのかとか、その辺りについても伺えればと思います。2点目が、次の11ページ目のところで、感染状況が拡大傾向にある地域では独自のメッセージやアラートの発出について検討する必要があるとありますが、これは北海道での緊急事態宣言のようなものを想定していらっしゃるんでしょうか。もし違えば、また別のものを教えていただければと思います。 3点目が同じ11ページの「感染状況が確認されていない地域では」のとことにある、屋外でのスポーツやスポーツ観戦といったところは、大規模イベントではないスポーツイベントということを想定しているのでしょうか、というところが1点と。あと最後4点目が、すごい基本的なところで恐縮なんですけども、この専門家会議のメンバーの中には政府の方々も参加されていると思うんですが、議論の中には例えば政府の方々の意向、あるいはこういうふうにしたいんだという考えも入れた中で議論されているのか、それともあくまで専門家の方々が科学的な話についてのみを議論されているのか、その辺りについて教えていただけますでしょうか。