ジョコビッチ騒動余波…豪ニュース番組キャスターの「放送禁止用語連呼ジョコ批判」“オフレコ映像”流出で大騒ぎもネット民は支持
入国拒否から一転、許可、疑惑報道など17日から始まる全豪オープン出場を巡って大騒動となっているノバク・ジョコビッチ(34、セルビア)の問題がとんだ”場外戦”を生んだ。豪州のメルボルンにある放送局「HSV」の人気ニュース番組「セブンニュース」に出演しているキャスター兼ジャーナリストのマイク・アモール氏と、レベッカ・マダーン氏がオンエアの前にオフレコで会話していた雑談の映像がSNS上で流出。それが放送禁止用語が連呼されているジョコビッチ批判だったため、またたくまに拡散し大炎上騒ぎとなった。だが、ネットやSNS上では2人を批判するどころか支持する意見が多数を占めるという珍現象が起きている。
「ジョコは嘘つきで卑劣なクソ野郎」
SNS上にリークされて流出した映像は、約1分29秒のオフレコ会話。豪州で放送されている夕方の人気ニュース番組「セブンニュース」でジョコビッチの全豪オープン出場を巡るニュースを伝えるオンエア直前の2人のキャスターの生々しいやりとりだ。 マダーン氏が、「どんな見方をしてもジョコビッチは嘘つきと。卑劣なクソ野郎」「彼の周りはみんな疲れ切っていて残念なこと」と語りかけるとアモール氏も同調した。 「彼はクソ野郎だ。でたらめの言い訳ばかりで自分で嘘を固めている。それが今起きていることだよ」 2人の服装などから11日の放送時の映像と見られている。 ジョコビッチは、ワクチン接種免除の書類不備のため国境警備隊に入国を拒否され、国外退去を命じられたが、連邦裁判所に異議を申し立て、一転、入国が許可された。だが、昨年12月に新型コロナの陽性反応後にテニスイベントに参加していた疑惑や、豪州への入国手続きをする際に入国前2週間の渡航歴についての虚偽申請を行っていたことなどを指摘される報道が相次いでいた。 ジョコビッチは12日に緊急声明を発表して、渡航歴の虚偽については代理人が申請書類に記入を間違った「人為的ミス」であることを明かしたが、このオンエア時点では、まだ疑惑の段階だった。 さらにアモール氏は、「彼は、この問題から逃げきるだろうな。公平な考えを持った人々のほとんどは“あいつはクソ野郎だ“と言うよ」と言い、こう続けた。 「彼に正しいこと(裁判所が下した入国許可)をしたと言えるのだろうか。わからない。私はそうは思わないけどね。彼らはしくじったよ。それが問題だ。彼を収容ホテルに入れることによって得られたものがあったとは思わない。問題は彼と一緒に飛行機に乗っていた人間をどのように正当化するかということだ」 マダーン氏も、「人生は決して公平ではないからね。ある人はファーストクラスに乗って、ある人は…」と、数々の問題があるにもかかわらず、ジョコビッチの入国が許可され、全豪オープン出場に向かっている動きを、トップスターであるがゆえの特別扱いであることを暗に批判した。