海外メディアは新型コロナ陽性発覚のジョコビッチ行動を痛烈批判「愚かな判断」「全米、全仏OPの延期、中止を懸念」
男子プロテニスの世界ランキング1位、ノバク・ジョコビッチ(33、セルビア)は23日、新型コロナウイルスの陽性反応を示したことを明かした。主催する慈善ツアーのクロアチア大会は、複数の感染者を出したことで21日に打ち切りとなっていたが、ジョコビッチ自身が選手で4人目の感染者となってしまった。新型コロナの症状はないが、今後は2週間の自主隔離に入るという。海外メディアはテニス界のトッププレーヤーの感染を批判的に伝えた。 英国のBBCは、「アドリアツアー」に参加していた世界19位のグリゴル・ディミトロフ(ブルガリア)、同33位のボルナ・チョリッチ(クロアチア)、同184位のヴィクトル・トロイツキ(セルビア)の3人が、先に感染していたことを説明した上で、英国のアンディ・マリーが、「我々にとっての教訓」と語り、オーストラリアのニック・キリオスが「プレーすることは愚かな判断だった」と批判したことを伝えた。 記事は、「セルビアでの最初の試合では4000人のファンを魅了したが、選手たちが、その後、ベオグラードのナイトクラブで、至近距離で踊っている様子が撮影されていた。クロアチアのロックダウン措置が緩和されたことで、選手たちは、ソーシャルディスタンスを守るルールを義務づけられず、試合後には抱擁し合う姿も見られた。大会のソーシャルメディアには、金曜日にディミトロフが、ジョコビッチ、アレクサンダー・ズべレフ、マリン・チリッチとバスケットボールをしている様子や、チリッチとの試合前に彼の肩に手を回している写真が掲載された」と感染対策に無防備だった様子を批判的に報道した。 また大会ディレクターであるジョコビッチの弟のジョルジェは、「アドリアツアー」のバニャルカ大会、サラエボ大会の中止を明らかにしたという。 英国のガーディアン紙も、ロンドンで始まったチャリティーイベントでプレーしたダン・エバンスと、グランドスラム大会を3度制したアンディ・マリーが批判的なコメントをしていたことを引用し、感染が拡大したジョコビッチの慈善大会の運営を批判した。 アンディ・マリーは、「世界中のあらゆるトップアスリートたちが、このことを極めて深刻に受け止めている。その事実を示すことが重要だ」とコメント。 ダン・エバンスは、ジョコビッチを含めた複数の選手が、ベオグラードのナイトクラブで行われたパーティーに参加していたことについて、「彼はイベントで何が起きたかについて責任を感じるべきだ。とてもひどい例だ。その国のガイドラインのソーシャルディスタンスの距離が2メートルでなかったとしても冗談じゃない。完全に(感染予防対策が)無視されていた」と猛烈に批判した。