50代部長の肩書きは資産ではなく「負債」 目減りする市場価値を上げる5つの方法
目標を決めて邁進するには
思考の「断捨離」が必要そう言われても、目標なんてすぐには思いつかないという方もおられるでしょう。 そういう方には、ぜひ自分の中の優先順位を考えてみることをお勧めします。自分の大切なものや譲れないものを端から書き出し、並べ替えてみてください。 自分では決め切れないという方は、友人などの第三者に意見を聞いてみるのも面白そうですね。もちろん友人の言いなりになる必要はありませんが、第三者の視点が入るだけで「確かにそうだ」とか「全然賛同できないな」などと、自分の考えがクリアになるものです。そうなれば、目標が定まりやすくなるだけでなく、行動のハードルも低くなっていくことと思います。 それでも目標がはっきりしない方は、ひとまず「少し難しめの資格」を目指してみてはいかがでしょう。比較的手軽なものなら「情報セキュリティマネジメント」などがお勧めです。 なぜ「少し難しめ」を推すかというと、リスキリングが流行する中でも、中級以上の資格は受験者数があまり増えておらず、資格の希少性が保たれているから。難関資格を突破すれば自己肯定感も高まりますし、今後のキャリアを切り開くうえでも立派な資産になるはずです。 本気で取り組むのなら、ミドルからでも「行政書士」や「気象予報士」あたりは狙う意義があると思います。
競合会社の顧客になって相手の強みと弱みを知ろう
バランスシートをつけ、目標を明確化すること以外にも、ミドル以上の世代が人材価値を磨くために役立つ習慣・行動は無数にあります。ここからは、私が特に重要だと考えるものを5つご紹介しましょう。 まず1つ目は「競合会社の顧客になること」です。BtoC要素のある企業に勤める方の場合、その分野のものは必ず自社製品や自社サービスを使うという方が多くいます。しかし、それでは「自社のもの」に詳しくなるばかりで、相手の手の内を肌で知ることができません。愛社精神を持つのは良いことですが、自社が競合他社とどう戦うか考える力をつけるためにも、時には「自社以外の製品・サービス」にも手を伸ばしてみてください。 別の言い方をすれば、これは「自社の強みではなく、世間のニーズを知る努力をすること」とも言えます。競争に勝つためにはただ「旨いビールを作る」だけでなく、他社は今どんなビールを作っているか、いま消費者が欲しいビールは何なのか、ということまでリサーチしなくてはいけないのです。 こうしたことは、積極的に他社製品にも触れる習慣がないと容易にはつかめません。もちろん、つかんだニーズを自社での仕事にどう活かすか考えることも、同じくらい重要です。