50代部長の肩書きは資産ではなく「負債」 目減りする市場価値を上げる5つの方法
職場以外の場所で役員の立場になってみる
2つ目は「職場以外の場所で役員になる」ことです。起業して社長になれればベストですが、会社員もしばらく続けるという方の場合、副業禁止のところも多いでしょう。そんな方は、ぜひ町内会やマンションの理事会、子どもの学校のPTAなどで、一定以上のポジションに就いてみることをお勧めします。 そういう役職は、多くの人にとって進んで引き受けたいものではありません。金銭的な見返りもなく時間を取られるうえ、厄介な人を相手にしないといけない場面もあるでしょう。 しかし、そういった経験をして初めて「肩書きや会社の看板が通用しない場所での心構えや話し方」を知ることができるのです。それを通じて、自分が思いもよらないような対人スキルを秘めていたことに気づける可能性だってあります。 別にトップに立とうとする必要はありませんが、職場以外のどこかで「自分が裸一貫の状態で主体的に動かないと物事が何も進まない」という経験をしておけば、第2の人生にもスムーズに移行できるはずです。
年下のロールモデルを探してみよう
ベテランと呼ばれる年齢になってくると、職場の人の「良くない部分」ばかりが目に留まるようになりがちです。ドラマや映画に登場するおじさんキャラにしても、結構な割合で嫌味だったり、いつも怒っていたり、そういう悪役寄りのキャラクターな気がしませんか。 そんな状態をリセットするためにぜひ試みてほしいのが、3つ目のお勧め習慣となる「身近な人の中から、ロールモデルになる人を3人探してみること」です。ロールモデルと聞くと、つい歴史上の偉人や偉大な経営者などを想像してしまうものですが、ここではあえて、いつでも会話ができるような身近な人の中から選んでみましょう。 偉人であれば、基本的には長所しか目につきません。しかし実際は、どんな人でも長所と短所を併せ持っています。例えば、「勤勉だけど仕事が遅い」とか「行動力はあるけどわがまま」といったところでしょう。そしてそういう場合、たいてい短所のほうが目立ちます。 しかし、ロールモデルになる部分はないか、という視点であらためて周りを見てみると、長所の部分を再発見することができるはずです。いわば「ないものねだり」ではなく「あること探し」の作業と言えます。 特にミドル以上の方の場合、年下の長所を正しく評価できずにいる場合が多いもの。ロールモデル3人のうち、最低1人は「年下の同僚・部下」から選んでいただきたいと思います。