電動バイクレースMotoEからEnelが撤退。その影響は? 2025年の充電設備は?
なお、Enelの撤退について、ドルナスポーツからの正式な発表はありません(2024年12月26日現在)。しかし、「EnelがMotoEから撤退するというニュースを見て、問い合わせしています」というメールに対し、グベールさんから以下の回答があったことで、その情報が間違いではないことの確認としています。 また、2024年11月21日に発表された2025年シーズンのカレンダーのリリースには、すでにEnelの表記はなく、選手権名は『FIM MotoE World Championship』となっていました(2024年シーズンは『FIM Enel MotoE World Championship』だった)。 ──2025年シーズンはMotoEの充電設備に問題はあるのでしょうか?(筆者:伊藤英里からの質問。以下、同) 「問題というわけではありませんが、Enelの決定によって計画の再考を余儀なくされました。今後は、バッテリーのない充電器を使用するでしょう。つまり、電力網からのより多くの電力が必要になります」(ニコラ・グベールさん。以下、同) ──2025年シーズンのMotoE開催数が減ったのはEnel撤退が原因ですか? 「(Enelの撤退により)私たちは各サーキットに連絡をとり、より多くの電力を供給してもらうように依頼しました。可能だったところもあれば、不可能だったところもありました。この要素を考慮した結果、(2025年は)7戦の開催となったのです」 ──2025年シーズンのレースウイークのタイムスケジュールには影響がありますか?(充電時間への影響など) 「いいえ、タイムスケジュールは同じです」 ──「V21L」の開発には影響がありましたか? 「いいえ、マシンの開発には影響はありません。2025年にはマシンの進化があります」 つまり、2025年シーズンのカレンダー(開催地)については、Enel撤退の影響があったということです。サーキットに、MotoEマシンに電力を供給できるだけの送電網が必要だったからです。ただ、マシンの開発としては問題はないということです。