東京国税局を辞めてベストセラー作家になった男が語る「収入を増やす方法」が目からウロコだった
A社からブックライティングの依頼を受けて執筆していた時期に、B社からも急ぎのブックライティングの依頼が来ました。B社の報酬の条件は良く、その時点ではある程度スケジュールに余裕があったので、B社の依頼をお引き受けすることに。そうして、A社とB社の案件を同時並行で進めることになりました。 そこに、新たにC社からWEB記事のライティングの依頼が来たのです。セミナーの動画を見て記事にまとめるというもので、1記事20万円という、僕にとって高報酬の条件でした。 作業量としては2日ほど時間があれば完了できるレベルだったので、「1日10万円か」などとつい皮算用をしてしまいましたが、迷った末に、C社のご依頼は事情を伝えてお断りすることにしました。A社、B社の案件を抱えている状態では、どうしてもC社のための2日間の執筆時間を捻出できないと考えたからです。 ● 無理な仕事を断ることで かえって信頼が高まる そういうわけでC社のオファーをお断りして20万円の報酬を失ったわけですが、この判断は結果的に正解でした。B社の執筆に想像以上に時間がかかってしまったからです。 もし無理してA、B、C社の案件を同時に受けていたなら、少なくとも1社は納期に遅れたり、原稿のクオリティが低くなったりして、ご期待に沿えない結果になっていたと思われます。 でも、C社の仕事を入れないという判断をしたことで、A社とB社にはお約束どおりに原稿を納品して、満足していただくことができました。また、B社の本は重版がかかって追加の印税をもらえたので、C社を断って機会損失となった売上も補填された格好です。 そしてお断りしたC社についても、後日、別の案件のご依頼をいただくことができました。しかも、前回より余裕のある納期を設定していただきました。「もうC社からのご依頼はいただけなくなるかも」と思っていましたが、杞憂だったようです。 この一連の出来事を経験して、スケジュールに余裕をもっておくことの大切さや、仕事を断ることでかえって信頼が高まることがあることを学びました。 交わした約束を守ることは当然ですが、守れない約束は最初からしないことも、信頼を得ることにつながります。